研究課題/領域番号 |
22K02554
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
高橋 範行 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (40456348)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 相対音感 / 聴音 / ICT / 音楽アプリ / 音楽学習 |
研究開始時の研究の概要 |
GIGAスクール構想の下、学校現場におけるICTの導入と活用が急速に進んでおり、音楽教育においても情報機器の効果な活用が課題のひとつとなっている。本研究では基礎的かつ重要な音楽技能である「相対音感」をとりあげ、その訓練におけるデジタル技術利用の有無を操作した実験によって、その学習効果を比較する。音楽教育におけるICT利活用の促進につながり得る実証的な証拠を提供することを目的としている。
|
研究実績の概要 |
音楽教育では「相対音感」の重要性が多く指摘され、その育成については、一般的に「聴音」という「提示された音の音高を書き取る」学習方法(俗に「耳コピ」とも呼ばれる)が広く実践されている。しかし、①演奏から切り離され実践されがちであること、そして②音楽の特性から、時間をかけて各音の音高を判断することが難しいこと、といった方法的な問題や学習上の困難を抱えている。 ①については、聴音が音高を書き取る課題のみに終始し、書き取った音高を楽器上で再生し確認するという行為には至らないことが多い現状がある。音響表象や運動表象など多様な表象形成が記憶の強化に効果的であるにも関わらず、聴音が音楽表現とは独立した課題のように捉えられてしまうことで、その学習効果が適切に得られていないように思われる。 ②については、音が次々に現れ消えていくことから、各音の音高を判断するための時間的な制約が厳しいという音楽の特性が関わっている。これについては、昨今の教育において効果的な利活用が探究されているデジタル技術が有用である。つまり、音楽アプリ等の反復再生やスロー再生等の機能によって音高判断のための時間的制約を緩和することで、学習者が挫折することなく、学習を継続できると考えられる。 そこで、本研究は理想的な相対音感の学習方法に関わる基礎的知見として、相対音感の発達における、デジタル技術を用いた聴音と演奏を組み合わされた学習の効果について、実験的に検証することを目的とする。 本年度は実践的な視点から研究計画を見直し、一部内容を修正した。また刺激作成に必要となる資料等を揃え、実験実施のための計画を立案した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
年度中に実験に関わる研究倫理審査のための学内申請を行う予定であったが、現時点では申請に必要な書類作成の段階にある。また、実験に必要な刺激の作成も始める予定であったが、こちらも当初の予定のようには進めることができなかった。これらついては、実践的な視点から研究計画の一部見直しと修正を行ったこと、また校務が多く、思うように研究のための時間を確保することができなかったことが主な理由である。
|
今後の研究の推進方策 |
夏までに研究倫理審査の申請を行うとともに、夏以降は実験実施のための準備を進める予定である。
|