研究課題/領域番号 |
22K02563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 広島女学院大学 |
研究代表者 |
出雲 俊江 広島女学院大学, 人文学部, 教授 (60613411)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 明治期女子教育 / 萩の舎 / 樋口一葉 / 国語科教育 / 短歌 / 女子教育 / 当事者教育 / 国語教科書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、明治から戦前期の国語科教育における短歌教育が、学習者自身の言葉とその交流の実践としてあったことについて明らかにすることを目的とする。 まず、当該時期の教科書採択短歌の抽出を行う。その上で、明治期については、初期の女子私塾における短歌教育、女学校における短歌教育、それ以外の学校種における短歌教育について比較検討を行い、国語科教育形成期における短歌教育について検証を行う。次に、大正~戦前期の学校教育における短歌教育について検証する。この時期の短歌教育については、学校における短歌実践の他に、児童生徒の雑誌掲載作品にも目を向け、学習者にとっての短歌の学びについて考察を行いたい。
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研究実績の概要 |
計画では、当該年度は、戦前期教科書における短歌の再録状況を調べることにしていたが、困難な状況となったため、予定を変更し、明治期の女子教育について取り組むこととした。具体的には、明治期女子教育を概観すること、学校教育の如何に関わらず、短歌教育の実際について知ることを今年度の課題とした。ただし残念ながら研究成果としてとして発表が可能なほどの整理には至っていない。 今年度の取り組み内容と成果については以下のとおりである。 ①新しい勤務校が保有する資料などについての状況確認 ②明治期の女子教育についての資料収集→基本的な資料についての調査と購入に現在取組中である。 ③明治期の短歌教育についての具体的な指導状況・内容について知ること→明治初期における女子教育の中心の一つとしての、歌塾における和歌の教育をとりあげることとした。具体的には、樋口一葉を中心に、その教育経歴、特に歌塾「萩の舎」における和歌の学びについて調べた。まずは「歌塾」の教育の概要について理解した。またその上で、特に当時の歌塾の一般的な教育として行われていた、題詠による和歌創作の学びにおいて、詠み手自身の言葉がどのように求められ、位置づけられていたかなどを中心に、指導内容について知ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
勤務先の変更で、本務校での新たな授業構築や学内業務に慣れておらず、本務の業務にほとんどの時間が取られ、研究に充てる時間が全く取れなかった。
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今後の研究の推進方策 |
戦前期の教科書への短歌採録は、考えていた以上に少ないことが分かってきた。そこで教科書使用以外のところでの実践などについて知るために、フィールドワークを行いたい。時間がかかる取り組みであるため、今年度より開始し、来年度まで継続的に行う。戦前の学校教育経験について尋ねることを目的とするため、インタビュイーはかなり高齢の方となる。今後益々難しくなる内容であり、丁寧に取り組みたい。 戦前期の学習者が、どこで短歌の学びを得たのかを確かめる必要がある。歌人の日記等を中心に、根気よく探してゆくことを課題としたい。
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