研究課題/領域番号 |
22K02579
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 新見公立大学 |
研究代表者 |
久恒 拓也 新見公立大学, 健康科学部, 講師 (30781257)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 養護教諭 / 養成教育 / 教職論の実態 / 教員養成 / 教育学 |
研究開始時の研究の概要 |
児童生徒の「養護をつかさどる」養護教諭の養成は、教員養成研究全体の中では辺境に置かれてきた。近年、養護教諭養成の課題を解消しようとする研究動向が、学校保健や看護系教育において隆盛しているが、養成教育の片翼である教職専門教育おいては散発的であり十分に行われていない。 そこで本研究では、養護教諭養成課程における教職科目の課題を全国的に調査するとともに、教職課程の導入科目「教職論」の実践を分析し、上記の点を検討する。最終的には、養護教諭養成に特化した「教職論」の内容・方法の提案を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究においては、①養護教諭にとって意義のある教職専門科目とはどのようなものか、ならびに②養護教諭養成における教職入門科目の内実がどのようになっているかを明らかにすることを通して、養護教諭養成に特化した教職科目がどのような形をとるべきか、また、それを実現するにはどのような科目の内容や方法を設定するとよいのかを解明したいと考えている。 本年度は養護教諭養成課程を擁する大学の「教職論」担当者を対象とするアンケート調査を行い、その結果を「養護教諭養成における「教職論」の実態に関する研究」(日本養護教諭教育学会大31回学術集会 於 新潟青陵大学、12月10日、一般演題)として発表した。 主な結果として、(1)「教職論」担当者の年齢層は、65歳以上と60~64歳を合わせると67%を占め、また、全体の71%が学校での実務経験を持っていたこと、(2)開講クラスの規模は30人未満(36%)と50~99人(33%)がメジャーであり、開講学年は74%が1年次の履修を課していたこと、(3)テキストを指定する・しないクラスの割合はおよそ50:50に割れ、指定しない理由として最も多く選択されたのは「自分の考えている「教職論」の内容と合致した本を見つけるのが難しいから であったこと、(4)自由記述回答からは、養護教諭課程の学生へ教職科目としてのアプローチをどのように行うか、養護教諭を念頭に置いた教職論の構想の必要性やその制度的な難しさなどを担当者が抱えていることが見えてきたこと、が挙げられる。 養護教諭養成に特化した「教職論」のあり方を具体的に検討するデータが揃ってきたといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、養護教諭養成課程における「教職論」の実態を、授業担当者への質問紙調査により解明を試みた。調査結果の分析・考察をもとに学会発表を行ったが、その論文化には至っていない。また、分析に掛けられていない調査項目も残った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的である、①:看護系大学における養護教諭養成担当者の課題認識の分析のうち、「教職論」の開講形態やテキスト指定、重点を置いている内容等の実態についての検討を進めることができた。 今後は、アンケート調査結果の分析を進め、目的②:養護教諭養成課程の理想像とコアカリキュラムとの関係性の解明、③:養護教諭養成課程の「教職論」実践の分析、に関する研究・分析作業を進めたい。
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