研究課題/領域番号 |
22K02583
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
川村 康文 東京理科大学, 理学部第一部物理学科, 教授 (90362087)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 色素増感太陽電池 / サボニウス型風車風力発電機 / 自転車発電 / 理数探究科目 / 能動的学び |
研究開始時の研究の概要 |
高等学校の授業ではアクティブラーニングの実現が期待されている。理数探究基礎および理数探究においては,生徒が自ら課題設定をして課題解決を実施することが求められている。本研究では,理数探究基礎や理数探究において,SDGsを推し進めることができる課題を設定し,問題解決につながる学習も求められていると考えられ,そのような学習が成立するような実験教材の開発を行う。
|
研究実績の概要 |
サボニウス型風車風力発電機では,据え置き型で小型テレビの点灯が確認はされていたが,さらに大きな電力を得るために増速機を3Dプリンターを用いて設計した。設計した増速機をサボニウス型風車風力発電機に取り付けたがその効果が得られず,次年度の課題として残った。サボニウス型風車風力発電機の卓上型においては,バケットの形状が確定し,前年度よりもより大きな電力が得られるように改良が進んだ。また,開発した卓上型サボニウス型風車風力発電機を用いて,東京都内の高校で,探究的な授業実践を行うことができた。 色素増感太陽電池では,これまでに開発してきた色素増感太陽電池搭載型模型自動車を改良した新モデルを用いて,京都府のSSH高校で授業実践を行った。製作がしやすいように工夫した点が功を奏して,高校生自身が色素増感太陽電池搭載型模型自動車を製作しても太陽光のもとで安定し走行する確率が上がった。 また,風力発電においてはサボニウス型風車にこだわらず,一般的な風車も教材として,教材化を行った。 自転車発電は,徐々に発電量をあげることができ,150W発電を可能にしたものの開発に成功し,さらに発電時の安定性を向上させることができた。この新モデルを用いて,東京都内の女子高校で長期間にわたる探究的な自転車発電を軸とした授業実践を行った。授業実践した内容は,開発した新モデルを高校生に製作してもらうことと,本年度開発した電力測定プログラムを高校生にも打ち込みをしてもらった上で計測を実施にしてもらった。また,この高校での実践では,自転車発電のほかにも,サボニウス型風車風力発電機の体験実験をしてもらった。 以上のような実践を行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,コロナ禍もあけ,研究室に卒研生も院生も自由に出入りできるように,研究開発に十分な時間をとることができたため。
|
今後の研究の推進方策 |
サボニウス型風車風力発電機の据え置き型においては,増速機を試作し搭載したが,思っていた性能に至らなかった。2024年度は,この点を克服することが目的となる。 色素増感太陽電池では,もう少し授業実践を重ね,高校生の探究的な実験として,しっかり位置づけができるように調整したい。 風力発電機の教材としては,洋上風力発電の教材化も行っていきたい。 自転車発電においては,これまで発電能力を上げることにまい進してきたが,2024年度は,誰にもでも扱いやすい自転車発電機ユニットにすることを目標に,発電能力がおちつことがあっても,簡便性をめざして再開発し,高校物理での,探究的な実験教材として,完成させることをめざす。
|