研究課題/領域番号 |
22K02584
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 名誉教授 (90146316)
|
研究分担者 |
野口 紗生 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員 (60634277)
渡辺 涼子 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 非常勤講師 (70360203)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 保育 / 保育者 / 人のあり方(way of being) / 対話的授業論 / 想像 / 想像遊び / 対話 / アート |
研究開始時の研究の概要 |
教育・保育の世界では常に「いかに」(教育・保育方法)が問われるが、それ以前に大人(教師・保育者)の「在り方」―子ども達の関わる世界とどういう者として関わるのかーが重要なのではないか。この観点から幼児教育での想像遊び(アート活動を含む)を対象にし、対話的な授業論の観点から、保育者が子ども達と共に想像世界をどう楽しみ、共に作り、学ぶことができるのか、そしてその結果として子ども達の想像をどのようにより豊かにしていくのかを探る。
|
研究実績の概要 |
本研究はバフチン的な対話的授業論の立場から、幼児のアート教育場面を<子ども-アート活動・想像世界-大人(保育者・アーティスト)>の三項からなると捉え、教育が対話的となり豊かなものとなるためには大人の「アート活動・想像世界」との関わり方である「大人のあり方」が重要ではないかと考え、対話的で豊かなアート教育を産み出しうる「大人のあり方」とそれへの発展の道筋を探ろうとする。本年度は理論的な研究を開始するに留まった。キー概念である「あり方」way of beingについて、これまでの我々の研究(Ferholt, et al. 2021)では「人が世界の中でどう生きるか、その生き方」としていたが、22年度にはハイデガーの存在(being)概念、ヴィゴツキー的な発達理論におけるペレジバーニエ論などを参照しつつ、一定の前進を見た。図式的だが「人が世界の中に“投げ込まれる”(世界に制約される)と共に、そこに世界への新しい働きかけの可能性を見出すこと」が「あり方」の特徴であると考えられるようになった。現在さらに、では想像遊びなど、想像世界の中ではそれはどういう形をとるのか、またそれが教育・保育にとってどういう意味を持つのかを、とりわけ類似のbecoming(になっていく)概念との比較で検討している。なおここではonlineでアメリカ、フィンランド、スウェーデンの研究者と議論をおこなっている。他方、しかし予定していた実証的な研究に関しては、主として研究代表者の体調不調により、おこなうことができなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
主として研究代表者の体調不良により、研究の実証面がその準備も含め、まったく遂行できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
研究代表者の体調不良からの回復が見込めるようになったので、それが達成され次第、研究の実証面を開始する。現在それに向けて準備中である。
|