研究課題/領域番号 |
22K02599
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
菅原 雅枝 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (80594077)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 外国人児童生徒等教育 / 教員研修実施の課題 / 専門性の育成 / 教員の指導力 / 教員研修 |
研究開始時の研究の概要 |
国内の公立学校に在籍する「日本語指導を必要とする児童生徒」の数は増加を続けている。中教審は、かれらが将来の日本社会を担う存在であることを前提に施策を講じるよう提言している。一方で国内の多くの教員は、自身と言語文化背景を異にする子どもたちへの教育の在り方についての情報を得る機会は少ない。本研究では、これまで外国人児童生徒教育に関わってきた教員へのインタビューをもとに、教員として当該児童生徒に対するために必要となる力、指導力を整理し、現職の教員がそれを学ぶためのプログラムを教育委員会担当指導主事とともに検討する。教員研修の現状に鑑み、できるかぎり実現可能なプログラムの提供を目指す。
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研究実績の概要 |
外国人児童生徒等に関わる教員の育成は、公立学校における日本語指導が必要な児童生徒の存在が教育課題となった1990年以降継続して「喫緊の課題」と言われ続けている。本研究はこの点について、「状況が改善しないのはなぜか、改善には何が必要か」を根幹的な問いとし、教育現場で具体的に行動できる力の育成に必要な研修の内容とその方法を正規の教員に焦点化して整理しようとするものである。 令和5年度は、令和4年度に実施した「外国人児童生徒等教育において指導力のある教員(本研究では、各地で外国人児童生徒等教育に関する研修講師を務めたり、実践報告を行ったりしている教員を指導力のある教員と捉える)」へのインタビューを継続した。前年度、指導力のある教員の特徴として挙がってきた「自由な発想で授業を創造すること」「積極的に学校/地域外の担当者と関わろうとする姿勢」は、今年度の対象者にも共通しており、改めてこれらの資質の重要性が確認できた。担当者の異動が激しい外国人児童生徒等教育の現場では、得られた情報をできるだけ早く現場に還元することが求められるため、外国人児童生徒等教育を担当する現職教員研修の場において、これらの結果を伝えるとともに、こうした力を育成することを意識して研修を実施した。 令和5年度は十分な調査活動ができなかったため(「現在までの進捗状況」参照)、これまでの現職者に対する外国人児童生徒等教育や日本語指導に関する研修の実施状況や地域による違いなどの現状とその課題を「先生の学びを支える」というタイトルでまとめた(出版は令和6年度)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
介護の問題が出来したため、まとまった研究活動の時間を確保することが難しく、これまでの調査や参加した教員研修の様子などをまとめる活動にとどまった。また、前年度に引き続き移動を伴う調査活動ができず、予算の執行にも大きく影響した。このため「(4)遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、比較的経験年数の浅い日本語指導担当者へのインタビュー及び、教員研修の企画を担当する教育委員会担当指導主事らへのインタビューを行い、かれらの考える「担当者に求められる力」を整理する。 また、共通する「求められる力」の育成に向けた研修の在り方について、「指導力のある教員」「指導主事(研修企画者)」とともに検討する。 なお、研究活動に支障が生じる期間が続いたため、延長を申請する予定である。
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