研究課題/領域番号 |
22K02625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
樋口 咲子 千葉大学, 教育学部, 教授 (00431734)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ひらがな硬筆書字動画 / カタカナ硬筆書字動画 / 平仮名50音硬筆動画教材 / 片仮名50音硬筆動画教材 / 濁点・半濁点の書き方動画 / 小学校硬筆書写動画教材 / 小学校毛筆書写動画教材 / 小学校書写授業モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、小学校国語科書写の授業や家庭学習で活用できる硬筆・毛筆書字動画教材及び、書写の授業モデル解説動画を作成し、誰でも活用できるようWEB上で公開していく。 コロナ禍における自宅学習やオンライン学習時に必要とされたのが動画教材だった。現在は、その時の経験を活かすとともに、GIGAスクール構想も相まって、配信・受信側ともにICTの活用技術が上がり、良質な動画教材の需要が高まっている。 一方、現場では書写指導に苦手意識をもつ教師が多く、日常の学習活動を支える書写力を高めるための授業が十分に行われているとは言いがたい。 以上2点に対応できるよう、研究を遂行していく。
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研究実績の概要 |
ひらがな・カタカナ五十音すべてを硬筆で書いた書字動画を作成し、WEB上で公開した。前回までの科研費で立ち上げたウェブサイトである「ひぐち先生が教えてくれるよ! 文字の書き方 きれいな文字が書けるようになっちゃおう!」(https://higuchisakiko-shosha.com/)の中に、「硬筆の書き方」を設け、各文字について「お手本」「再生」「音声・スロー再生」のかたちで見られるようにした。「お手本」は、PDFファイルで手本文字と書字上の解説を示した。「再生」は、マス目に文字を書いている動画を見られるようにした。「音声・スロー再生」は、さきほどの書字動画に、書字上の留意点をナレーションで流した。 教科書手本筆者による癖のない標準的な書き方で、ひらがな・カタカナの硬筆動画を示すことは、文字学習入門期の児童にとって以下の点で意義のあることである。①正しく整った字形に対する文字感覚を養うことができる。②とめ・はね・払いや運筆の緩急といった運筆リズムを理解しやすくなる。③筆順にしたがって文字を書く意識をもつことができる。④自宅で繰り返し動画を確認しながら学習することができる。 コロナ禍で登校が制限された時には、入門期の児童に文字を書くところを教師が直接見せられず苦労したという話を伺っている。今後そのような緊急時にも対応できる教材である。また、一人一台端末の環境にあって、ICTの活用が期待されるところであるが、一斉授業時にも、個別の取り組み時にも様々な活用に対応できる教材である。 論文では、基本点画の歴史や硬筆と毛筆の関連指導など、動画作成の根幹となる運筆に関わる内容研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ひらがなとカタカナの書字動画制作が順調に進み、論文も2本(1本は査読付き、1本は招待)執筆した。最終年度は漢字の字形の整え方の原理・原則についてわかりやすく理解が図れる、楽しいキャラクターが登場する解説動画を制作するが、絵コンテと書き文字は準備できており、残りはナレーションの録画と担当業者による制作の仕上げだけである。毛筆を用いた授業モデル解説動画は夏以降に数本制作を予定しているが、数が多くはないため、予定通り完了する見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
当初、漢字の字形を整える原理・原則は、毛筆動画で示す予定であったが、日常に生かす書写教育ということを考えると、毛筆で示すことによる特別感が出ないようにするためペン書きの文字で示すことにした。また、動画として示す必要もないため、課題のある書き方との比較で理解を図っていく方法をとることにした。
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