研究課題/領域番号 |
22K02643
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
中野 英之 桐蔭横浜大学, スポーツ科学部, 教授 (80554310)
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研究分担者 |
平川 尚毅 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (20908454)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 在野研究者 / 鉱物資源 / 化石 / 植物 / 理科 / 生涯教育 / 生活科 / かん水 / 理科教育 / エネルギー・資源 / SDGs / 福島の復興 / 防災 |
研究開始時の研究の概要 |
理科教育におけるSDGsの視点に立った教材開発は重要な課題であるが、SDGSの視点からの鉱物資源の開発や防災に関する分野における教材開発はまだ十分に行われていない。一方で、わが国には岩石鉱物・地質や防災の分野において、地域に根差した在野研究者の活躍が知られている。本研究では在野知と大学知を集結させ、SDGsの視点に立った汎用性があり教科横断的で既習事項を有機的に繋ぐことのできる鉱物資源や防災に関する教材開発を目指す。研究では国内外におけるフィールドワークの知見も取り入れ、より質の高い教材開発を行うとともに、高等教育における在野研究者の支援や連携の在り方についての新しい知見を得ることも目指す。
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研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、在野研究者の学びの姿を明らかにするために、新たに沖縄県在住の在野研究者を対象にした対面での半構造化インタビューを行った。現在分析を進めている途中の段階である。昨年度千葉県の植物分野の在野研究者を対象に行った半構造化インタビューの分析が完了し、研究成果を専門誌に投稿した(現在査読審査中である)。福島県内の化石分野の在野研究者を対象とした調査や参与観察を昨年に引き続き継続して行った。 鉱物や化石に関する調査研究としては、主に鉱石の採鉱方法を中心に文献調査を進めた。福島県の相双地域での露頭の調査では貝化石を含む地層のはぎ取り標本の作成を行った。福島県相双地域で採取された化石を含む標本の教材化を目指して、安価に作製できる岩石カッターの製作や化石のクリーニング手法の開発に着手した。また、琉球大学博物館の収蔵資料(化石・鉱物)の見学や海洋博公園内の中生代の露頭、波の上宮の琉球石灰岩の巡検を通して沖縄県の地質に関する情報収集を行った。 昨年度開発した、南関東ガス田のかん水を利用した教材開発(ヨウ素液・偏光板の作製)に改良を加え、出前授業で使用できる火を使用しない蒸留装置を開発し、現職教員を対象としたワークショップを実施した。福島県相双地域で採取される中生代・古生代の石灰岩標本を使ったSDGsに関する教材開発研究に着手した。 昨年度の研究成果を日本地学教育学会や日本学習社会学会等で発表し、全国の研究者と情報交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国外を対象とした研究がやや遅れているものの、研究全体は概ね順調に進展している。在野研究者を対象とした半構造化インタビューの分析は昨年度同様にかなりの時間を要する。また、福島県相双地域で採取した化石の標本数の増加に伴い、その整理に時間を要するようになった。これらの手続きは研究の根幹をなす最も重要な部分であるが、その質を下げずに処理能力をいかに向上させていくのかが課題である。
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今後の研究の推進方策 |
1.これまでに行った在野研究者を対象とした半構造化インタビューの分析を完了させ、専門誌に投稿する。 2.遅れていた国外の調査研究の具体化を進める。 3.在野研究者を対象とした研究シンポジウムを開催するとともに、在野研究者に関連する専門誌『在野研究と高等教育』の創刊を目指す。 4.福島県相双地域の化石・鉱物標本を用いた教材開発を完成させる。
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