研究課題/領域番号 |
22K02652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
綿引 伴子 金沢大学, 学校教育系, 教授 (90262542)
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研究分担者 |
荒井 紀子 金沢大学, 人間社会研究域, 客員研究員 (90212597)
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60241197)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | プロセス評価 / 探究型学習 / 教員研修 / リカレント教育 / 交際連携 / 国際連携 |
研究開始時の研究の概要 |
家庭科の探究型学習・プロセス評価モデルを用いた教員研修プログラムを開発し、研修を実施する。また、受講者の協力のもとプログラムの検証を継続的に行いながらモデルを改善し、探究型学習・プロセス評価モデルを蓄積していく。対面型、オンライン型、双方ハイブリット型など多様な研修タイプを作成し、本研究グループ独自の研修、教育委員会や民間団体との共同による研修等により汎用性を高めていく。さらに、これまで培ってきた米国、スウェーデン、フィンランド、アイルランドの研究者や実践家との研究連携をいかし、各国の独自性を確認しつつ共同で質の高いリカレント教育を追究する。
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研究実績の概要 |
北欧他調査:2023年10~11月に、フィンランドとスウェーデンにてプロセス評価を用いた探究型の授業および教員研修について調査を行った。フィンランドでは、教育庁の家庭科担当者やヘルシンキ大学、イースタン・フィンランド大学の研究者にヒアリングを実施するとともに、新カリキュラムにおける中学1年生の家庭科の授業参観を行った。スウェーデンではウプサラ大学の家庭科部局を訪問しヒアリングを行った。また、マレーシアでのアジア家政学会に参加の際に意見交換・情報収集を行った。フィンランドで入手したシラバスは翻訳まで終了している。得られた知見について、現在分析を行っている。 学習・評価モデルの開発および教員研修プログラムの検討:これまでの調査により入手した資料を分析し、解明されたコンピテンシー獲得や評価手法を参考に日本版家庭科探究型学習・評価モデルを開発し授業実践により検証した。中学校教員2名、中高学校教員1名、高等学校教員3名の計6名の研究協力者とともに、オンラインによる合同研究会を9回開催した(5月21日、7月23日、9月10日、11月19日、12月28日、1月8日、2月10日、3月16日、3月24日)。研究会では、モデル授業と評価法の計画と検討、授業実践、振り返りによる授業と評価法の改善を、研究協力者と協働で実施した。それらをもとに、探究型学習・プロセス評価モデルを用いた教員研修プログラムを検討した。 研究成果の発表:被服製作学習の探究型学習・形成的評価モデルを開発し、研究論文「家庭科におけるプロセス評価導入の方法論に関する実証的研究-中学校の衣生活学習『オジリナル・バッグの製作』における効果と課題-」を日本家庭科教育学会誌へ投稿する準備をしている。また、発表題「学習プロセスに着目した中学『家庭分野』におけるハンバーグ調理実習の授業開発とその効果」とし、2024年7月の日本家庭科教育学会第67回大会で口頭発表予定である(登録済み)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
北欧調査や米国調査、国際学会参加において探究型学習・プロセス評価及び教員研修について、資料を収集し知見が得られた。また、研究協力者である中学校・高等学校の教員とともに検討を重ねて、授業を実践しながら家庭科の探究型学習・形成的評価モデルを開発した。新たな学習・評価モデルと教員研修プログラムを開発中である。現在、研究の一部を日本家庭科教育学会や国際家政学会で発表および投稿の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
≪2024年度≫ (1)国内外研究者と共同で学習・評価モデルを開発し、中高教員の助言を受けながら改善していく。 (2)欧州調査及び国際家政学会参加において、これまで授業開発やカリキュラム研究で連携してきたヘルシンキ大学のHanna Kuusisaari氏やウプサラ大学Karin Hjalmeskog氏、セント・アンジェラス大学のKathryn McSweeney氏等と、各国の探究型学習・評価および教員研修について情報交換を行い、探究型学習・プロセス評価モデルを用いた教員研修プログラムを開発し試行する。 (3)研究成果の一部を、2024年6月にアイルランドで開催の国際家政学会第25回世界大会(International Federation for Home Economics (IFHE) XXV World Congress)、および7月にオンライン開催の日本家庭科教育学会で発表する。 ≪2025年度≫ (1)探究型学習・プロセス評価モデルを用いた教員研修プログラムを開発し実施する。 (2)各国における教員研修の実施結果を交流し、リカレント教育プログラムを検討する。開発した教員研修プログラムのパッケージを作成し、研修会を実施し汎用性を高める。 (3)研究成果を総括し、日本家庭科教育学会誌および国際家政学会誌等に論文投稿する。
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