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学校におけるトラウマに配慮した実践への介入的支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K02659
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関大阪教育大学

研究代表者

瀧野 揚三  大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60206919)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードトラウマに配慮した実践 / 介入的支援 / 学校心理学 / 心理教育 / 学校
研究開始時の研究の概要

学校におけるトラウマに配慮した介入的支援体制の展開のため、児童生徒のトラウマの問題に包括的に対応する体制づくりの導入、支援体制の有用性について検討し、研修やコンサルテーションの機会をとらえて広める。
そのために、逆境的体験等のある児童生徒の理解、リスクを減らし二次被害の防止など、学校におけるトラウマを念頭においた包括的な介入的支援体制の導入のために研修会を行う。
さらに、教職員向けに利用可能な解説資料「トラウマに配慮した実践(トラウマインフォームドケア)」として作成して公開、提供し、研修会、相談、コンサルテーション等で活用する。

研究実績の概要

本研究は、学校におけるトラウマに配慮した介入的支援体制の展開のため、児童生徒のトラウマの問題に包括的に対応する体制づくりの導入、支援体制の有用性について検討し、研修やコンサルテーションの機会をとらえて広めることを目的としている。TICは、これまでの学校危機対応と危機からの回復に向けた介入的支援と、基本的な方向性を同じとする取組みであり、介入的支援経験を活用しながら対応できるものである。
今年度は、昨年度に引き続き、逆境的体験等のある児童生徒の理解、リスクを減らし二次被害の防止など学校におけるトラウマを念頭においた包括的な介入的支援体制の導入のため、小学校と中学校各1校で研修会を実施し、研修後のコンサルテーション、継続的な事例検討会をおこなった。参加された教員の振り返りシートからは、児童生徒にかかわる教員にTICの考え方が徐々に理解されるようになり、トラウマに配慮して教室内外における当該児童生徒との対応にあたっていただけるようになってきた。その他の実践として、学校危機対応の経験のある東日本大震災の被災地の教育委員会と連携しながら、情報共有の機会、管理職向けのコンサルテーションの機会をを設定、児童生徒のトラウマの理解と対応を解説するために解説資料を活用した。加えて、TICの考えを背景に実践されている徳島県の中学校の視察と事例検討会へ参加し、コンサルテーションを実施した。継続して定期的なコンサルテーションに機会を設定することとなっている。さらに、附属学校の教員研修、教職大学院の講義、学校安全推進センター、校長会、教育委員会等での研修会の機会をとらえ、TICの取組みの紹介も継続的に実施している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

学校におけるトラウマを念頭においた包括的な介入的支援体制の導入のために、小、中学校で研修会を計画し、研修後のコンサルテーションを予定した。教職員を対象に、トラウマ体験から生じる児童生徒の問題に対する共通理解に焦点をあてた研修を予定し、加えて、定期的にケース検討などのコンサルテーション活動も実施し、研修内容を補足する取組みを計画したが、感染症への対応が変わってきたものの、一つの小学校を除き、学校の予定が大幅に変更になり、研修会とコンサルテーションの実施が延期となった。そのなかで、教職大学院の講義、校長会、教育委員会、学校安全推進センターの研修会等ではオンラインを活用するなどしてTICの取組みの紹介を行なっている。
海外での実践について、学会や研修会への参加により情報交換、情報収集を継続しているが、交通費や参加費が予定より高騰しており、制約があった。今後は、参加する学会や研修会を厳選していきたい。

今後の研究の推進方策

2023年度までの取組みを継続しながら、トラウマインフォームドケアの導入と継続実施、新規に研修を始める学校にむけて、研修と継続的コンサルテーションをセットにした施準備を行なっていきたいと考えている。自然災害の被災地の教育委員会や学校、本務先の学校安全推進センターにおける研修会等で機会をとらえて取組みの紹介を継続して行っていきたい。オンラインやオンデマンドでの研修の可能性も検討していきたい。学校における支援につなげるために、新たな子どもと保護者向けの認知行動療法についての研修の成果も、学校における継続的コンサルテーションに生かせていけたらと考えている。また、実践先進地である米国の学会等でも情報収集を継続する予定である。米国の学会や研修会等についても、オンラインでの学会参加により、情報収集を継続し、研究を進めていきたいと考えている。加えて、学校におけるトラウマインフォームドケアの導入のための基本的な内容で構成される図書の出版の準備を進めている。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] School-based intervention for long-term recovery from trauma-related distress in a Japanese school2023

    • 著者名/発表者名
      Takino, Y and Iwakiri, M
    • 雑誌名

      International Journal of Psychology

      巻: 58(S1) 号: S1 ページ: 1031-1031

    • DOI

      10.1002/ijop.13083

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評『子どものPTSDのアセスメントーUCLA心的外傷後ストレス障害インデックスの手引き』2023

    • 著者名/発表者名
      瀧野揚三
    • 雑誌名

      トラウマティック・ストレス

      巻: 21(1) ページ: 86-86

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 教育用語ハンドブック(22章 学校安全・危機管理 Pp261-268を分担)2023

    • 著者名/発表者名
      瀧野揚三
    • 総ページ数
      294
    • 出版者
      一莖書房
    • ISBN
      9784870742512
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] ぎょうせい(第3章4節 危機管理体制 Pp74-77を分担)2023

    • 著者名/発表者名
      瀧野揚三
    • 総ページ数
      224
    • 出版者
      ぎょうせい
    • ISBN
      9784324112724
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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