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「大学校風」の指標可視化と大学評価への活用に向けた実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K02705
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09050:高等教育学関連
研究機関岩手大学

研究代表者

大川 一毅  岩手大学, 評価室, 教授 (20267446)

研究分担者 嶌田 敏行  独立行政法人大学改革支援・学位授与機構, 研究開発部, 教授 (00400599)
大野 賢一  鳥取大学, その他部局等, 教授 (90314608)
山本 尚史  筑紫女学園大学, 人間科学部, 講師 (90767542)
井上 美香子  福岡女学院大学, 人文学部, 講師 (30567326)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード大学校風 / 大学評価 / 評価指標可視化 / 大学の個性化 / 大学活性化 / 学生の成長 / 自由な校風 / 大学帰属意識 / 校風 / 大学の個性 / 大学活性化評価
研究開始時の研究の概要

本研究は、大学の価値を新たな側面から認識する評価項目・指標の策定、及びこれを活用した大学評価の探求を目的とし、これまで研究前例のない「大学校風」に着眼する。
これにあたっては、学長の挨拶記録、大学ホームページ等のテキスト分析から校風形成要素を抽出分類する。さらに大学や校友会・保護者会の会長等にアンケート調査を行い、校風要素の特性を確認する。これらより、校風を形成する要素を確定して可視的指標に置き換え、これを活用した自己点検・評価の範例を提案する。
こうした研究工程により、大学の個性と強みを引き出す「活性化評価」につなげていく。

研究実績の概要

本研究は、「大学評価の新たな探求とその指標策定」を目的とし、「大学校風」を研究視点・対象に設定している。
計画2年目の令和5年度は、研究工程「第2ステップ」として、「大学校風の意識調査に関するアンケート」を全国の大学広報担当部署、同窓会組織、教育後援会組織等の約2000箇所に回答依頼を発送して実施した。調査は令和5年1月に企画・準備を開始し、3月末に調査票を郵送した。回答受付にはWebシステムも活用し、4月末に締め切った。これにより全国から約400件の回答を得た。
4月以降、回答データの集計・分析を行い、その結果と考察を、まず6月の日本高等教育学会第26回大会で報告した。また10月には論文として大学紀要に投稿し、12月に刊行された。さらに調査結果を報告書冊子にまとめ、回答協力者に還元送付するとともに、岩手大学図書館へ寄贈した。大学図書館から国立国会図書館にも寄贈され、蔵書登録されている。これらの研究成果は、大学リポジトリのほか、本研究グループのサイト(https://m.youtube.com/watch?v=XPt0EBthS7Q)でも公開している。
令和5年度は、上記アンケート調査の分析を踏まえ、研究計画「第3ステップ(最終工程)」の課題に着手開始した。この研究工程では「校風」要素を大学評価に活用できる評価項目として策定することを目的としている。そのための取り組みとして「自由な校風」に着目した検討・検証を進めている。この分析を踏まえた考察は、2024年5月の日本高等教育学会第27回大会で報告する予定である。
本研究では、今後も「校風」要素の分析を進め、大学評価に活用できる指標を策定していく。最終的には、大学評価の新たな枠組みを構築し、大学の個性と強みを活かした活性化評価につなげていくことを目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度の研究計画では、「ステップ2」段階として、①「前年度研究で抽出した校風要素のキーワードを分類区分」し、これを踏まえて、②「抽出項目の妥当性・志向性を検証するために、大学・卒業生・保護者へのアンケート調査を実施して、集計結果の分析と考察を進めること」を目的とした。
①については、令和4(2022)年3月末までの研究段階で全国大学ホームページにおける校風言及を抽出し、これを分析して「校風構成要素」を分類整理を完了している。その分類の妥当性を実証的に検証すべく、令和5(2023)年は②の研究工程として、全国大学関係者に「ホームページ言及調査結果」を基礎として作題した「校風認識アンケート調査」を実施した 。
これら調査により、大学の校風は印象・イメージだけでなく、具体的な活動を踏まえながら醸成・確立・継承されていることが明らかになった。さらに、多くの大学でそれぞれの個性発揮につながる校風活用の取り組みを行っており、教育事業や学生支援、地域との連携など多岐にわたる取り組みが行われていることも確認された。
大学校風を活かして自学の個性化・活性化と学生の発達・成長を促進するためには、校風要素を大学評価に活用しうる評価項目策定や自己点検・評価、第三者評価への援用方法の検討も重要となってくる。調査知見に伴うこうした課題意識のもと、最終年度の研究工程「ステップ3」として、「大学校風」をめぐる評価項目策定や自己点検・評価のあり方、大学活性化に向けた事業への援用方法、等の検討を進めることになる。
以上のことより、令和5年度の研究計画をつつがなく実施し、全体計画工程に照らして順調に進捗していると判断する。

今後の研究の推進方策

2024最終年度(研究計画工程ステップ③)は、これまで実施してきた調査結果の分析をもとに、校風要素を大学評価に活用しうる可視的指標の策定を試みる。その上でこれら指標を活用して大学の魅力を引き出す自己点検・評価のあり方や、第三者評価への援用方法についても可能な範囲で検討する。なお、アンケート結果を踏まえた訪問調査を企図している。
この他、2024年度途中から新規参加した研究分担者の専門範囲をいかし,大学特性に応じた校風分析をはじめ、校風を活かした教学事業や学生支援の取組についての実証的調査・研究を進める。これら一連の研究成果は日本高等教育学会や大学評価コンソーシアム等で報告する。また、研究成果の大学還元に意義を見出す本研究は、調査結果のウェブ公開など、積極的情報提供につとめる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] 大学における校風認識とその継承期待をめぐる調査考察(全国大学関係者アンケート結果を踏まえながら)2023

    • 著者名/発表者名
      大川一毅、大野 賢一 、嶌田敏行
    • 雑誌名

      アルテスリベラレス(岩手大学人文社会科学部紀要)

      巻: 第113号 ページ: 271-292

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大学における校風形成要素の抽出と可視化の試み -独自の大学価値確認と創出にむけて-2022

    • 著者名/発表者名
      大川一毅、大野賢一、嶌田敏行
    • 雑誌名

      アルテス リベラレス(岩手大学人文社会科学部紀要)

      巻: 111号 ページ: 283-304

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 母校と卒業生をつなぐもの (家族から見た大学教員たる父とゼミテンとの交流) ゼミナールの肖像8:大川政三ゼミナール2022

    • 著者名/発表者名
      大川一毅
    • 雑誌名

      一橋大学創立150年史準備室ニューズレター

      巻: No.8 ページ: 41-52

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 大学校風と その活用をめぐる調査考察 -大学の個性化に向けて-2023

    • 著者名/発表者名
      大川一毅, 大野賢一, 嶌田敏行
    • 学会等名
      日本高等教育学会 第26回大会(千葉大学)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 評価の観点から考える「校風」輪郭の可視化意義 -大学価値の確認と創出に向けて-2022

    • 著者名/発表者名
      大川一毅、大野賢一、嶌田敏行
    • 学会等名
      日本高等教育学会 第25回大会(関西学院大学) 2022年5月29日
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 同窓会・教育後援会・大学校風に関する科研成果等の公開サイト

    • URL

      https://sites.google.com/tottori-u.ac.jp/kaken-daigaku/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 2020年5月実施「大学教育後援会」活動調査アンケート集計報告

    • URL

      https://iwate-u.repo.nii.ac.jp/records/15126

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 「大学校風をめぐる意識調査(アンケート)」

    • URL

      http://iir.ibaraki.ac.jp/alumni/

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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