研究課題/領域番号 |
22K02726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09050:高等教育学関連
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研究機関 | 北陸大学 |
研究代表者 |
關谷 暁子 北陸大学, 医療保健学部, 准教授 (10452111)
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研究分担者 |
杉森 公一 北陸大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40581632)
大村 裕佳子 金城大学, 看護学部, 助教 (10967243)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 多職種連携教育(IPE) / 多職種協働実践(IPW) / 保健医療福祉連携 / コンピテンシー / サードプレイスIPE |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢化社会を迎え、地域の保健医療福祉専門職が連携して住民の健康を支える、「多職種協働実践(IPW)」は必須である。そのため、保健・医療・福祉の専門職を志す学生が、学生のうちから異なる職種とともに学ぶ「多職種連携教育(IPE)」が求められているが、その担い手が不足している。本研究の目的は、IPEの推進者となる教師の育成である。学生時代にIPEを経験した後、自らIPE推進者となった医療専門職への聞き取り調査から、「IPEを推進する能力」およびその発達プロセスを明らかにし、教師育成プログラムに組み込む。本研究により、質の高いIPEが普及し、IPWを実現できる専門職を継続して輩出できると期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、多職種連携教育(IPE)の推進者となる教師を育成するための、コンピテンシー基盤型の教育プログラムを開発することである。令和4~5年度は、「プログラムによってIPE推進者が獲得するコンピテンシー」を立案するため、「学生時代にIPEを経験した人たちの学び」ならびに「学生時代にIPEを経験した後、自らIPE推進者となった人たちの学び」の内容を分析する。 ①学生時代にIPEを経験した人たちの学び 2020~21年度に我々が実施した7プログラムの参加者、のべ144名へのアンケート結果から、参加前後のIPEに対する態度の変化を分析した。プログラムへの評価は、「満足度」「IPE/IPWへの関心の高まり」「立場の異なる人との繋がり」「自由に発言できる雰囲気」の4項目において、5段階リッカート尺度による評価の平均値が4.5以上と高評価であった。また学生参加者の「卒前IPEに対する態度の変化」については、Curranらが開発した”Attitudes towards interprofessional learning in the academic setting”に示された15項目のうち、11項目において、参加者の80%以上が参加前に比べてポジティブな変化があったと回答した。 ②学生時代に「サードプレイスIPE」を経験した後、自らIPE推進者となった人たちの学び 学生時代にIPEを経験した後、自らIPE推進者となった医療専門職にインタビューを行い、現在のIPWやIPEへの参画状況、学生時代にIPEで経験したことが現在のIPWやIPE実施にどのように役立っているか、IPEに対する思い等を聞き取った。現在、逐語録をテーマティック・アナリシス(TA)ならびにテキストマイニングの手法を用いて質的に分析している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
学生時代にIPEを経験した後、自らIPE推進者となった12名の医療専門職に対するインタビューを行い、逐語録を作成した。 令和6年度に実施する予定のIPE推進者向けプログラムで使用する教材(多職種カンファレンス用の事例)のプロトタイプを作成した。
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今後の研究の推進方策 |
(令和5年度) 逐語録をテーマティック・アナリシス(TA)ならびにテキストマイニングの手法を用いて質的に分析し、学生時代にIPEを経験し、現在IPE推進者となった人たちの現在のIPWやIPEへの参画状況、学生時代にIPEで経験したことが現在のIPWやIPE実施にどのように役立っているか、IPEに対する思い等についての共通点や相違点を抽出する。その中で、「IPE推進者としてのコンピテンシーの発達」と関連の深い経験を有するIPE推進者の逐語録を、Steps for Coding and Theorization(SCAT)の手法を用いてさらに詳しく分析する。分析結果から、「IPE推進者のコンピテンシー」を立案する。 (令和6年度) 抽出されたコンピテンシーおよびその発達プロセスを意図的に組み込んだ対話型ワークショップを開発、実施する。プログラムの実施期間、複数回にわたり参加者の「IPE推進者のコンピテンシー」を質的および量的に評価する。
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