研究課題/領域番号 |
22K02736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
齋藤 大地 宇都宮大学, 共同教育学部, 助教 (20878433)
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研究分担者 |
水内 豊和 帝京大学, 文学部, 准教授 (30372478)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 知的障害特別支援学校 / デジタル・シティズンシップ教育 / 情報モラル教育 / 知的障害 / 特別支援学校 / デジタル・シティズンシップ / 情報モラル |
研究開始時の研究の概要 |
デジタル前提社会において社会に積極的に参画するためには、ICTに関する力の習得が必須となる。これまで我が国においては、情報モラル教育は情報社会の影への対応と捉えられ、抑圧的な指導が行われる傾向にあった。一方世界に目を向けると、ICTの利活用を促進するためのデジタル・シティズンシップ教育が標準となっている。そこで、本研究では知的障害特別支援学校において、情報モラルに関する系統的な指導をデジタル・シティズンシップ教育の視点から実施することで、知的障害児者が社会に積極的に参画するためのICT利活用に関する力を習得することが可能となるのではないかと考えた。
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研究実績の概要 |
本研究では知的障害特別支援学校を対象として、①情報モラル教育の具体的な指導内容や指導方法などの実態と課題について明らかにすること、②明らかにされた実態と課題を踏まえ、デジタル・シティズンシップ教育の観点から系統的なカリキュラム及び教材を開発し、その有効性を評価することを目的とした。 ①に関しては、令和3年度内に実施した予備調査を踏まえ、全国の知的障害特別支援学校を対象に調査研究を実施することができた。本調査の結果、情報モラルの指導の実施形態、実施授業、実施者、実施時数について、学部間(小学部・中学部・高等部)で差異がみられた。現状では、知的障害特別支援学校において情報モラルの指導は、年間の限られた時間の中でスポット的に実施されているが、知的障害の障害特性を踏まえた場合、ICTを活用する実際の場で情報モラルについて学ぶこと(活用型情報モラルの指導)が有効だと考えられた。また、デジタル・シティズンシップ教育は、3.3%の知的障害特別支援学校においてのみ実際されていた。これらの予備調査及び本調査の結果の一部に関しては、大学紀要への投稿及び学会発表を実施した。 ②に関しては、知的障害特別支援学校1校を対象として、デジタル・シティズンシップ教育に基づく年間指導計画を作成し、小学部から高等部まで年間を通して実践を行った。加えて、教員研修及び保護者研修についても一体的に実施し、知的障害特別支援学校におけるデジタル・シティズンシップ教育の推進に関して成果と課題を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画では、令和4年度は全国の知的障害特別支援学校を対象とした情報モラル教育及びデジタル・シティズンシップ教育に関する調査研究を実施し、その成果を学会発表及び論文投稿することを予定していたが、計画通りに進捗した。 また、当初は調査研究の結果をもとに、デジタル・シティズンシップ教育の観点からの系統的なカリキュラムの試案を作成することを予定していた。しかしながら、知的障害特別支援学校1校から積極的な協力を得ることができ、調査研究と同時並行的にカリキュラムの試案の作成を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、調査研究によって明らかになった知的障害特別支援学校における情報モラル教育及びデジタル・シティズンシップ教育の具体的な実践内容と課題を明らかにし、知的障害特別支援学校の協力を得て作成したカリキュラムをブラッシュアップする。また、昨年度は1校のみの実践であったため、次年度は作成したカリキュラムに基づく実践を行う知的障害特別支援学校を増やす予定である。
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