研究課題/領域番号 |
22K02746
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
中村 有吾 徳島大学, キャンパスライフ健康支援センター, 助教 (40839411)
|
研究分担者 |
内海 千種 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(社会総合科学域), 教授 (90463322)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | トラウマセンシティブスクール / eラーニングプログラム / 学校教育領域 / トラウマ |
研究開始時の研究の概要 |
日本において、18歳までに1つの逆境的小児期体験を経験しているものが32%存在し、またいじめの認知件数は年々増加している。
このように特別な教育的ニーズのあるトラウマを抱えている児童生徒は少なくないが、学校の教職員は教職課程においてトラウマに関する知識や対応を学習する機会が少なく、十分な対応策が取られていない。
そこで、本研究では欧米でも実装されているトラウマに配慮した学校(Trauma Sensitive School: TSS)を日本に実装するための基盤として、小学校の教職員がTSSを学習するe-learningプログラムを開発し、その有効性を検証する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、トラウマに配慮した学校(Trauma Sensitive School:TSS)を日本に実装するための基盤として、小学校の教職員がTSSを学習するeラーニングプログラムを開発し、その有効性を検証することを目的としている。初年度は、トラウマの理解や対応に関する教職員の現状やニーズを調査する質問項目の作成やeラーニングプログラムの基礎的内容を抽出するために、学校現場の教員やTSSの専門家へのインタビュー、および文献研究を行った。 その結果、現場で対応が困難なケースの背景には、虐待、愛着、いじめなどのトラウマ関連の問題が影響を与えている可能性があると教員は認識しており、対応の必要性を感じているものの、子どもや家族への具体的な対応方法が理解されていないことが分かった。また、専門家へのインタビューでは、教職員への研修として、eラーニングと並行して、事例相談やグループワークなどの学習が効果的であること、また、二次的外傷性ストレスやバーンアウトを予防するための組織作りとして、スタッフ間のサポート体制の構築が指摘された。文献研究では、TSS研究が盛んに行われている北米のTSSプログラムや職員研修の効果測定の尺度の概観を行い、プログラムの基礎的内容や尺度においてもトラウマの理解およびその影響が共通項目として挙げられていることが明らかになった。今後、TSSを実装するときの初期段階として、トラウマの理解とその影響に関する職員研修を行いながら、研修を通じて教職員の凝集性を高めていく必要性が理解された。
|