研究課題/領域番号 |
22K02748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
松本 秀彦 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (70348093)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | MIMモデル / ICT / LD教育 / MIM-PM / 読み流暢性 / 学校間連携 / 遠隔ミーティング / 読み流暢性指導MIM / ICT遠隔会議 / 多職種連携 |
研究開始時の研究の概要 |
読み障害に起因する学習障害の予防に有効な「読み流暢性指導MIM」 を高知県内に広めるために以下のことを行う。 (1)ICTを活用した“MIM-ICTミーティングルーム高知”をGoogle Classroom上に開設し、各学校の実施担当教員や研究者と実践について話し合う場をつくる。MIMの実践方法や指導効果について科学的視点より点検することができるようになる。 (2)“ICT遠隔ワークショップ”を開催し教育モデルMIMの意義について啓発する。すべての教育活動にMIMモデルが関連するものであるという認識を広め、学校全体で授業改善が進むことを期待する。
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研究実績の概要 |
MIMによる読み流暢性指導の実施状況を高知県内公立小学校187校に郵送調査し67校から回答を得た(回収率36%)。回答があった学校の約30%がMIM指導を全く知らないとし、70%の学校でMIM指導を実施していると回答された。指導実施校の内、特別支援学級での実施が約60%と最も多く、短時間だが通常の学級での一斉指導が39%、放課後の指導が35%だった。MIM-PMアセスメントテストの実施は、MIM指導実施校でも1か月に1回実施されているのは24%と4分の1にとどまった。日常業務負担軽減とアセスメント結果分析に関してサポートが必要だと考えられた。学校全体として取組まれているのは約30%と多くなく、個々の教員がMIM指導に取組んでいることが把握された。学校間の物理的距離が長い高知県においては、未取組みの学校や興味があるが研修を受けにくい地域を対象とした研修をICT活用して行うことや、MIM指導に取組んでいる教員どうしの連携を強めるためのICTプラットフォームを提供していくことが、今後MIM指導を広めるために必要であることが示唆された。課題2「教育モデルMIMの理解を深める」対面形式だったが、“LD教育研究会(ICT)”タイトル”」を開催した。LD予防教育概念、学習指導におけるICT活用の理論と実践事例の発表が行われた。また、教育モデルMIMの理解を深める本研究活動の告知も行った。課題3「MIM指導の有効性の認識度を高める」ためにMIM指導実践の実践指導:[1stステージ指導]MIM指導の有効性の認識を高めるためにまず小学校5校の通常の学級においてMIM指導の授業を実践し指導イメージを固めた。またその後の校内研修でMIMモデルの概念とアセスメントテスト実施の重要性について認識を深めた。授業は行わずMIMの研修会を行ったのは2校であった。[3rdステージ指導] なし[遠隔ミーティング]遠隔ミーティングは実施できなかったが、訪問によってミーティングを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
高知県内の小学校への訪問および教育委員会主催の研修会等でMIMモデルについて講話を行い、認知度を高めてきたつもりであったが、継続的な実践にはいたらず、本研究の当初の目的であるMIM担当教員のつながりを高める前段階であると予想された。そのため高知県内全校対象のMIM実施状況アンケート調査を行って実践状況を把握し協力校、協力教員の発見に努める段階にとどまった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に立ち上げたHPの告知を積極的に行う。協力校を4校選定し、MIM-PM(読み流暢性のアセスメントテスト)実施の支援を継続的に学校訪問して行う。学校訪問は2ヶ月に1回とするため、打合せや結果の分析などの相談をオンラインで行うこととする。 また、2023年度に企画したLD教育研究会を高知県数カ所で開催し、MIMの啓発につとめたい。
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