研究課題/領域番号 |
22K02748
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
松本 秀彦 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 教授 (70348093)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | MIM-PM / 読み流暢性 / ICT / 学校間連携 / 遠隔ミーティング / 読み流暢性指導MIM / ICT遠隔会議 / LD教育 / 多職種連携 |
研究開始時の研究の概要 |
読み障害に起因する学習障害の予防に有効な「読み流暢性指導MIM」 を高知県内に広めるために以下のことを行う。 (1)ICTを活用した“MIM-ICTミーティングルーム高知”をGoogle Classroom上に開設し、各学校の実施担当教員や研究者と実践について話し合う場をつくる。MIMの実践方法や指導効果について科学的視点より点検することができるようになる。 (2)“ICT遠隔ワークショップ”を開催し教育モデルMIMの意義について啓発する。すべての教育活動にMIMモデルが関連するものであるという認識を広め、学校全体で授業改善が進むことを期待する。
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研究実績の概要 |
課題1「孤立しがちなMIM実施担当教員をつなぐ」“MIM-ICTミーティングルーム高知”開設:高知県教育委員会より発行されたGoogleアカウントを利用することで公立小学校の教員だけのクローズド環境でアクセスできるホームページとClass roomを作成した。公開に向けて公立小学校教員に依頼しサイトの点検中である。また、MIMの認知度を把握する必要が年度途中で指摘されたため、全県全小学校にむけた認知度と導入意思を調べるアンケートを作成し、2023年度に実施する準備をした。 課題2「教育モデルMIMの理解を深める」“オンラインMIMワークショップ”の準備:研究2年次からワークショップを開始できるよう、高知市教育委員会の学校支援事業に参画し協力関係を構築した。対象小学校1校において、学習困難のある児童を減らすために読み流暢性のスクリーニングテストであるMIM-PMの実施、MIMによる文字読み指導の公開授業2回のコンサルテーションおよび理解研修を2回実施し、デジタルMIMを2023年度より導入することとなった。MIMモデルの啓発として日本LD学会第31回大会のシンポジウムにおいてMIMモデルの意義と実際の適用方法を報告した。 課題3「MIM指導の有効性の認識度を高める」MIM指導実践:1stステージ指導として小学校4校の通常学級においてMIM指導のデモンストレーションを行った。3rdステージ指導の実践は教職大学院大学院生の教育実践研究の中で、自立活動の個別指導でデジタルMIMを活用した。MIM-PMによって選出された文字読み困難のある4名の児童に多様な学び方の視点より指導した結果、文字読み流暢性が上がり学習教材としてデジタルMIMの有効性が確認された。[遠隔ミーティング]学校における授業と行事の業務負担を鑑みて遠隔ミーティングを敵的に行うことは避けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
“MIM-ICTミーティングルーム高知”の作成と点検および公開手順について想定より時間がかかったため、計画よりもやや遅れた。その他、教育委員会との連携については全県との連携ではなく中核都市部との事業連携にとどまったため上記評価とした。その他、読み流暢性の苦手さがある児童を早期発見するためのツールとしての有効性と個別指導におけるデジタルMIMの有効性については十分な成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
課題1「孤立しがちなMIM実施担当教員をつなぐ」ための“MIM-ICTミーティングルーム高知”開設および課題3「MIM指導の有効性の認識度を高める」については初年次に取り組めなかった点について進めていく。協力校のMIM実施担当教員との情報交換会を一ヶ月に1回、30分間程度開催する。MIM指導に関する疑問や不安を把握するためのアンケートを行い、年度末に再びアンケートを行う。いずれにおいても教員の達成感、教員同士の情報交換回によってそれぞれが“つながった”ことによる達成感や理解度の進捗を検討する。初年次と2年次の成果をLD研究に投稿できるよう論文化する。 課題2「教育モデルMIMの理解を深める」ための“オンラインMIMワークショップ”の準備については、年2回のワークショップを特別支援教育士(S.E.N.S)の会高知支部会研修と協力して開催し、小中学校の教員にLD予防教育モデルMIMの理解と読み流暢性MIM指導の重要性を提案する。
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