研究課題/領域番号 |
22K02754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
奥村 智人 大阪医科薬科大学, 小児高次脳機能研究所, 特別職務担当教員(講師) (00538077)
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研究分担者 |
川崎 聡大 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (00444654)
内山 仁志 島根県立大学, 人間文化学部, 准教授 (60348604)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 輻輳不全 / 両眼視 / 眼球運動 / 視覚情報処理 / 神経発達症 / 立体視 / スクリーニング検査 / 神経発達障害 / 視覚情報処理能力 |
研究開始時の研究の概要 |
輻輳不全(CI)は、近くのものを見る際に寄り目がうまくできずに、片目の視線が外側にずれてしまう視機能の問題である。アメリカ人の調査では、CIの出現頻度は小学生で4~8%、成人で10~21%であり、本を読むなど比較的近距離で見る作業に伴う眼精疲労などの症状がみられる。本研究では①日本人を対象としたCIの評価法を開発し、定型発達の小学、中学、高校生の基準値と発達的変化を明らかにする。さらに②CIと読み能力の関連、③神経発達障害児におけるCIと視覚情報処理能力・読み能力の関連を明らかにする。本研究成果は、日本人のCIの評価法の確立に寄与すると共に、訓練などの対処法開発への展開可能性がある。
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研究実績の概要 |
本研究では、寄り目が弱く両眼視が不安定な状態である輻輳不全についてiPadを用いたスクリーニング検査を開発し、検査の妥当性と基準値を明らかにすることを目的としている。2022年度の研究データと検証結果に基づいて輻輳不全の検出に適したレンズ・プリズムの度数、レンズからスクリーンの距離、iPadで提示する基本画面を採用した検査器具を使って、2024年3月までに、大阪医科薬科大学LDセンター来所児童3例および成人3例で追加のパイロットスタディを行った。教示のわかりやすさ、検査の疲労度、検査器具の安定性・扱いやすさ、タッチパネルモニターのボタン操作の操作性などの検査実施上の問題について、再度修正点の確認を行い、問題ないことが再確認できた。成人例のうち2例は輻輳不全がある事例であったが、本検査プログラムと検査器具により、より目の弱さと両眼視の不安定さが数値として表れており、検査の妥当性を本調査で確認するための基礎データを得ることができた。来年度は小学校通常学級で最大40人弱の子どもを対象に一斉検査を実施するため、40台の検査器具作成に必要なレンズ80枚の発注を伊藤光学に、検査器具本体の作成の発注をウィードプランニング社に行った。同時に、検査プログラムの開発をウィードプランニング社と行い、音声教示の詳細や検査画面の提示方法について、施策を繰り返し、本番用の実施刺激を提示する最終プログラム案を作成し、同社に発注を行った。これらにより、2024年6月から本調査を開始できる目途が立った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定では2023年度から本調査を開始する予定であったが、2022年度に新型コロナウイルス感染拡大の影響でパイロットスタディが遅れたため、若干計画の進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
本調査を実施する協力校の承諾は得られているため、少し期間を詰めて検査を実施することにより、遅れている2023年度実施予定分も含め、2024年度中に予定しているデータ数を取得できる予定である。
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