研究課題/領域番号 |
22K02778
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
武田 篤 秋田大学, 教育文化学部, 非常勤講師 (10333915)
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研究分担者 |
藤井 慶博 秋田大学, 教育学研究科, 教授 (20711542)
前原 和明 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (00840365)
鈴木 徹 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (10735278)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 場面緘黙 / 自閉スペクトラム症 / 支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,場面緘黙と自閉スペクトラム症の関連について研究が行われ,両者が併存する可能性が高いことが明らかになりつつある。その一方で,両者の特徴を有する事例に対する支援では,緘黙状態の解消のみに着目したアプローチが行われており,その後の社会適応の難しさが課題として挙げられてきた。Suzuki et al. (2020) は,場面緘黙児の支援において自閉スペクトラム症の視点を取り入れる必要性を指摘しているが,これまで当該研究領域において具体的に踏み込んだ議論や実践は行われてこなかった。本研究では,双方の障害特徴にアプローチすることで社会生活への適応を目指す新たな支援方略の構築をめざす。
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研究実績の概要 |
今年度は、(1)秋田県内の高等学校(定時制を除く)を対象に場面緘黙傾向のある生徒の在籍状況と支援に関する質問紙調査のまとめ、(2)秋田県内の特別支援学校を訪問し場面緘黙傾向のある児童生徒の実態に関する聞き取り、の2点を実施した。 (1)では、秋田県内の高等学校52校を対象に質問紙を郵送し、39校から回答を得た。その結果、場面緘黙傾向のある生徒は0.11%おり、学校では筆談や個別で発表する機会を作らない、隣の席の生徒に代弁させるなど、主に発話の困難に焦点を当てた支援が行われていた。教員の困り感では、約7割が「困っていない」「あまり困っていない」と回答していた。これらの結果から、高等学校における場面緘黙傾向のある生徒の在籍率は小学校や中学校と同程度であること、現状、緘黙の解消に向けた積極的なアプローチは行われていないことを指摘した。 (2)では、特別支援学校小学部に在籍する場面緘黙傾向のある児童の様子を参観するとともに、担任教員と学校での様子について協議した。どのケースも緘黙の解消に向けたアプローチは行われておらず、またそもそも発達障害の併存を前提として支援は行われていなかった。まだ数校しか訪問していないため、今後は秋田県内の特別支援学校を全て訪問し、場面緘黙傾向のある児童生徒の実態を把握するとともに、オンライン等を用いて教員と協力しながら、緘黙の解消と発達障害の併存を視野に入れた学校生活への適応を目的とした支援システムを構築し、知見を積み上げていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究計画を遂行できているため。
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今後の研究の推進方策 |
(1)県内の特別支援学校を全て訪問し、場面緘黙傾向のある児童生徒の実態を把握する。 (2)オンライン等を用いて教員と協力しながら、緘黙の解消と発達障害の併存を視野に入れた学校生活への適応を目的とした支援システムを構築に向け,知見を積み上げていく。
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