研究課題/領域番号 |
22K02781
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
細川 かおり 千葉大学, 教育学部, 教授 (50259199)
|
研究分担者 |
任 龍在 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10614604)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 知的障害特別支援学校 / 国際交流 / ダイバーシティ包含 / 国際理解教育 / グルーバル意識 / 学校間海外交流 / 特別支援学校 / 教員養成 / インクルーシブ教育推進 |
研究開始時の研究の概要 |
日本における特別支援を必要とする子どもたちが置かれている立場は世界の先進的な潮流とは異なる位置にある。この一因は, 子どもたちを直接支援する教員のマインドセットにある。このためグローバル人材の育成は特別支援学校の教師に対しても求められている。グローバルとインクルーシブは,ダイバーシティーという点で共通している。本研究は特別支援学校の現職教師に対して, グローバルなものの見方や考え方を身につけた「グローバル特別支援学校教師」の育成を行う研修の開発を行う。特別支援学校教師が海外の特別支援学校の交流を授業と教育実習から行い,教師の意識等について検討する。
|
研究実績の概要 |
インクルーシブ教育においては多様な子どもが同じ教室で共に学ぶ学びが求められる。教室におけるダイバーシティーとその包含への視座や方法は,インクルーシブとも共通する。なぜなら知的障害のある生徒は実態が多様であり,個々の多様性を含み込んだ協同的な授業づくりが求められているからであり,教師にはダイバーシティとその包含のための資質が求められる。 本研究では日本の知的障害特別支援学校において,韓国の知的障害特別支援学校との国際交流を行い,多様性を理解する国際理解教育の充実に向けて韓国の言語と文化に着目して交流を行った。日本のX特別支援学校・中学部において授業を実施し,オンラインにて韓国Y特別支援学校・中学部生徒と交流を行った。授業者には韓国語及び日本語をそれぞれ母国語とする者が行い,授業の準備段階から生徒,授業者,教師の評価を行った。その結果,知的障害の障害特性から生徒の発達段階の多様性への対応がより求められること,教材・題材として,例えば同じ曲で両国で歌われている曲などを選択することにより,知的障害生徒にとって文化や言語の認識が深まり,共に活動する協同的活動が展開されやすいことが考察された。相互の言語や文化の理解が促進され,それらを通して違いを知り,違いを認識しつつも協同して活動できる体験の展開の可能性が示唆が示された。違いを知り,同時に協同できる体験は,多様な生徒が共に学ぶダイバーシティ包含によるインクルーシブ教育の視座と共通する意識である。知的障害特別支援学校における国際交流に関する研究はまだ少なく実践的知見を示すことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
韓国の特別支援学校の訪問が計画されていたが,コロナウィルス感染症の世界的まん延により,入国禁止を含めて海外渡航が制限されたこと,また現地の学校等においても訪問の受け入れが困難な状況が続いたことで,研究の進捗が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
海外渡航の制限が緩和されたことを受け,訪問による交流,研修等による教師の意識変容等の研究を行う予定である。
|