研究課題/領域番号 |
22K02788
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09060:特別支援教育関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
才川 悦子 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (60404688)
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研究分担者 |
橋本 竜作 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (00411372)
辻村 礼央奈 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 助教 (30913347)
葛西 聡子 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 講師 (60731693)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 先天性難聴 / 振動覚 / リズム / NIRS / 童歌 |
研究開始時の研究の概要 |
先天性聴覚障害児は音韻情報の著しい制限があるが、重度の難聴者でも振動覚は知覚しやすいことから、言語リズムを利用した振動パターンに置き換え伝達することは可能である。 聴覚障害児に振動覚を介してリズムを伝えることで、人工内耳等で聴覚情報が受信可能となった際に聴取した音声言語処理を容易にすると考えた。振動パターンは「話しことばの切れ目」を反映する「童歌」のひとフレーズから作成し、その影響は近赤外光トポグラフィーを使用して脳機能局在を可視化する。 本研究の目的は、振動覚を介して、聴覚障害児に日本語特有のリズム感を伝達することで観察される言語優位半球の活動から、音声言語認知との関連を検討することである。
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研究実績の概要 |
先天性聴覚障害児は音韻情報の著しい制限があるため、前言語期の指導は視覚など認知しやすい感覚の活用が基本となる。一方、重度の難聴者でも振動覚は知覚しやすいことから、言語リズムを利用した振動パターンに置き換えて伝達することは可能である。我々は、日本語特有のリズムの獲得は、音声言語の時間的構造の予測を可能にするという仮説を持ち、先天性聴覚障害児にそのリズムを伝達し習得させることで、人工内耳などで聴覚情報が受信可能になった際に、聴取した音声言語処理を容易にすると考えた。さらに、前言語期の乳児に言語発達を促す指導プログラムの作成を目指している。 以上より本研究の目的は、1)日本語特有のリズムを反映する最適な振動刺激を多角的に検討し作成すること、2)その振動刺激が左言語優位半球の活動を誘導するのか、を確認することにある。振動パターンは「話し言葉の切れ目」を反映する「童歌」のひとフレーズから作成し、その影響は近赤外光トポグラフィーを使用して脳機能局在を可視化する。これらの目的を達成することで、乳児期の聴覚障害児に対する振動覚を介した言語指導の可能性に対する基礎的な資料を提供する。 現在、振動刺激条件・手段の確立と設計を施行中である。作成した複数のリズム振動パターンを対象者に入力する振動媒体を複数選定し、刺激条件、振動媒体それぞれが聴覚経路・心理的効果などへ与える影響の予備研究を、健聴成人を対象にすすめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の再流行により対面の測定を必要とするデータ収集を十分に行うことができなかった。また、測定に有意な振動体の選定を既存品も含め多種検討しているため、予備実験が継続している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
適切な振動入力手段・条件を十分に検討の上、研究をすすめる必要があるため、中期的な研究計画を再考しながら進めていく予定である。
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