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偽文字の筆順を用いた漢字書字障害の早期発見ツールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K02792
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09060:特別支援教育関連
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

北原 光  大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (70882710)

研究分担者 島川 修一  大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (40465620)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード漢字書字障害 / 学習障害 / 筆順 / 偽文字
研究開始時の研究の概要

漢字書字障害は学習障害(LD)の1つであるが、教育の現場で見落とされやすく、早期支援が不十分である。
申請者らは、漢字の画要素からなる13個の図形(偽文字)を作成し、その筆順が、成人で選択される筆順と一致する割合が高い小児ほど、漢字書字の成績が良いことを発見した。この結果から、13個の偽文字を書く際の筆順が成人で選択される筆順と一致する割合は漢字書字障害の診断マーカーになると考えた。「偽文字による漢字書字障害スクリーニング方法」は病院受診や煩雑な心理検査より先に教育現場で漢字書字障害を早期発見・早期支援開始のための必須のツールとなりうる。

研究実績の概要

漢字書字障害は限局性学習症/学習障害(LD)の1つであるが、知的水準に問題がなく読字困難がないため、教育の現場で見逃されやすく、早期支援が不十分である。LDを教育現場で発見し、学習支援を直ちに提供するためには、LDを簡易に教育の現場で教員が判断できるスクリーニング方法が必要である。
申請者らは、漢字の画要素からなる13個の図形(偽文字)を作成し、その筆順が、成人で選択される筆順と一致する割合が高い小児ほど、漢字書字の成績が良いことを発見した。この結果から、13個の偽文字を書く際の筆順が成人の筆順と大きく異なる場合は漢字書字障害の診断マーカーになると考えた。
研究計画として、まず、偽文字と小学校1年生で習う漢字の筆順を記録するソフトを開発した。そのソフトをインストールしたタブレット端末を用いて、一般校に通学する小学1-6年生までの児童約600名を対象に、偽文字を書く際の偽文字標準筆順と筆順を記録した。その筆順の年齢別推移の標準値を作成する。また漢字書字障害の有無と、偽文字を書く際の筆順との関連性を評価する。
さらに、精度評価として、感度・特異度を算出し、偽文字標準筆順一致率が漢字書字障害のスクリーニング方法として使用可能か検証する。
本研究で開発を目指している、児童に偽文字を書かせて筆順を評価するツールは簡便であり、病院受診や煩雑な心理検査より先に教育現場で漢字書字障害を早期発見・早期支援開始につながることが期待できる。また、漢字書字と筆順の正確性の関連性について、漢字書字障害の病態研究に新たな進展をもたらすものとなる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までに偽文字と小学校1年生で習う漢字の筆順を記録するソフトを開発した。タブレット端末に、表示された文字を空白マスに書かせ、そのストロークを記録した。また、それぞれの児童の漢字能力を評価するため、標準漢字読み書き習得尺度(SAKLA)を施行することとした。ソフトをインストールしたタブレット端末を用いて、一般校に通学する小学1-6年生までの児童約600名を対象としたデータ取得を昨年度に終えた。
ただストロークデータから筆順を読み取り記録する作業は手作業で行っており、膨大なデータ解析になるため時間を要している。アルバイトにも委託し、データの記録を90%以上終了している。

今後の研究の推進方策

今後は残りのデータの記録作業を進め、解析に進んでいく。当初の想定以上にタブレット端末を小児が扱う際にミスタッチや教示の勘違いが多く発生していた。アルバイトが採点したデータのダブルチェックやデータの整理を行い、統計解析を進めていく予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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