• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

俯瞰的視座の動画共有を基盤とした遠隔指導システムによる細胞培養技術教育のDX戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K02814
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09070:教育工学関連
研究機関岡山理科大学

研究代表者

片岡 健  岡山理科大学, 理学部, 教授 (10293317)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード細胞培養 / 技術教育 / 2視点画像 / 動画解析 / 細胞培養技術 / 遠隔指導 / 俯瞰映像 / デジタルトランスフォーメーション
研究開始時の研究の概要

新型コロナウイルス感染症が蔓延している現状では対面実習による細胞培養技術指導は困難であり、これまでの方法を凌駕する教育システムが求められている。本研究では俯瞰的視座の動画共有を基盤とした双方向ライブ配信による遠隔指導システムを構築し、実証実験により定量的評価を行う。本遠隔指導システムはデジタル技術を使うことにより細胞培養操作を客観的に評価することが可能になるため、細胞培養技術教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)としての意味を持つ。

研究実績の概要

本年度はAIによる細胞培養技術評価の指導システムの構築を行なった。前年度に検討した結果、非同期型動画評価ツール「tsucom」を用いて、受講者が撮影した培養作業動画を評価することとした。このシステムの特徴はアップロードした動画に対して、注意をすべき操作を行なったタイミングに指導者が音声指導と文字入力を用いて指導を行うことができる点である。基本的に受講者は指導が入った作業動画を後日確認することになるが、受講者とオンラインでつながりながら指導者が指導を行うライブ形式も可能である。さらに培養作業動画の撮影方法として、本研究で提唱している俯瞰画像に加えて、作業者の目線である正面からの画像を 360°カメラで撮影した。この正面画像と俯瞰画像を2画面並べて評価することで、指導者は主観的な作業者の目線を確認しながら客観的な評価を下すことが可能となった。現在、この2視点からの作業動画と指導者による指摘事項をAI学習させ、自動的に問題操作を抽出することができるAI評価システムを構築している。具体的には作業動画における安全キャビネット内の培養作業ツールをAIに認識させ、その位置情報と評価者の指摘事項情報をもとに問題操作を学習する作業を行なっている。また、より精密な認識・評価が可能なAI学習を行うため、作業の区切りごとに細かく確認しAIが期待通りの学習をしているか確認している。今後はAI学習を継続するとともに、AIの認識が正しいかについて確認を進める方針である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予備的な検討の結果、研究開始当初に予定していたZoom等を用いた双方向ライブ配信による指導システムに問題があることが判明した。そのため、非同期型動画評価ツー ル「tsucom」を用いて、受講者が撮影した培養作業動画を事後に評価することとした。その結果、本研究で提唱する俯瞰動画を用いた作業評価と技術教育の社会 実装という点では研究計画の進捗が遅れていることになる。一方、培養技術指導に非同期型動画評価ツールを用いることで、2視点からの作業動画と指導者によ る指摘事項を連動させて記録することが可能になったため、培養技術評価をAI学習させることが可能になった。
これらを総合的に判断すると、本研究はおおむね順調に進展していると言える。

今後の研究の推進方策

今後の研究方針として非同期型動画評価ツール「tsucom」を用いて、受講者が撮影した培養作業動画のAIによる評価を進める。具体的には2視点からの作業動画と指導者による指摘事項をAI学習させ、自動的に問題操作を抽出することができるAI評価システムの構築を進める。AIが期待通りの学習をしているかどうかについては、作業の区切りごとに細かく確認し、より精密な認識・評価が可能なAI学習を行うとともに、可能な限り多くの細胞培養作業動画を撮影して本システムの有用性の確認を進める計画である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] AI 学習を目指した細胞培養作業の俯瞰的視座による動画撮影2024

    • 著者名/発表者名
      片岡健
    • 雑誌名

      BIO Clinica

      巻: 39 ページ: 49-51

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Secondary Publication: Proposal for Points of Consideration for Pluripotent Stem Cell Culture2024

    • 著者名/発表者名
      Takashi Aoi, Isao Asaka, Hidenori Akutsu, Yuzuru Ito, Ken Kataoka, Yasunari Kanda, Hajime Kojima, Yuko Sekino, Hirofumi Suemori, Masato Nakagawa, Kazuaki Nakamura, Yukio Nakamura, Makiko Fujii, Miho Furue, Daiju Yamazaki
    • 雑誌名

      In Vitro Cellular & Developmental Biology - Animal

      巻: - 号: 5 ページ: 563-568

    • DOI

      10.1007/s11626-024-00863-w

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 細胞培養の技術教育におけるデジタルトランスフォーメーション2023

    • 著者名/発表者名
      片岡健、荘子万能
    • 雑誌名

      BIO Clinica

      巻: 38 ページ: 56-59

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 2視点撮影画像による細胞培養操作の記録と非同期型動画レビューツールtsucomを用いた技術評価2023

    • 著者名/発表者名
      片岡健、呉屋七海、富恵悠、荘子万能
    • 学会等名
      日本組織培養学会第95回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 上皮・間葉細胞によるスフェロイド形成におけるマトリゲル培地添加の影響2023

    • 著者名/発表者名
      富恵悠、井上廉、片岡健
    • 学会等名
      日本組織培養学会第95回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 培養作業の2視点撮影画像による細胞培養初心者の技術評価2023

    • 著者名/発表者名
      片岡健、川嶋心、 呉屋七海、 富恵悠、荘子万能
    • 学会等名
      第75回日本生物工学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 細胞培養・組織培養の技術 第4版2023

    • 著者名/発表者名
      日本組織培養学会編(片岡健他)
    • 総ページ数
      448
    • 出版者
      朝倉書店
    • ISBN
      9784254310962
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi