研究課題/領域番号 |
22K02820
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
上町 俊幸 石川工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50280334)
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研究分担者 |
與那嶺 尚弘 沖縄工業高等専門学校, メディア情報工学科, 教授 (00259805)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 学習支援 / アニメーション / 遠隔操作実験 / 直流電動機 / 直流発電機 / 同期発電機 / eラーニング / 遠隔実験 / 3D-CG / 電気機器 |
研究開始時の研究の概要 |
地球規模の環境問題が深刻化するなか,2050年カーボンニュートラルの実現に向け,検討が進められている。カーボンニュートラルの実現には,電源の脱炭素化に加え,産業・民生・運輸部門における「電化」が有効とされる。そのため,電化を実現するモータ,発電機などの電気機器や,パワーエレクトロニクスに精通したエンジニアの育成が喫緊の課題となっている。 本研究では,モータや発電機の構造・原理を3D-CGや模型で視覚的に理解できるeラーニング教材を開発する。また,実際の動作・特性の理解を深めるため,座学の授業の中で電気機器の実験を可能にする遠隔実験装置を開発し,これらの教材の教育効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では,電動機や発電機の構造・原理を3D-CGや模型で視覚的に理解できるようなeラーニング教材の開発を目的とする。また,実際の動作・特性の理解を深めるため,授業の中での検証実験を可能にする遠隔操作型実験装置を開発する。2022年度は,直流機の3Dアニメーションと三相同期発電機の遠隔操作型実験装置を開発した。 3Dアニメーションは,直流電動機と直流発電機の構造や動作原理,ブラシと整流子の役割りを理解するためのもので,電流が流れる様子や,力が発生する様子,ブラシと接する整流子が切りかわることで一定の方向に回転を続ける様子などを動きをつけて表現したものである。開発したアニメーションは,電気機器の授業における解説スライドに取り入れて使用した。 遠隔操作型実験装置は,実験室に設置された電動機や発電機を,教室から遠隔操作して実験を行い,電動機,発電機の特性を教室で観測するものである。2022年度は,三相同期発電機の無負荷試験を対象とし,発電機を定格速度で回転させながら界磁電流を徐々に増加させ,そのときの発生電圧を測定する実験装置を開発した。遠隔操作にはOpenPLCを利用し,ラダープログラムにより直流電動機を定格速度で回転させたあと,発電機の界磁電流を徐々に増加させる一連の動作を,自動で実行するように構成した。また,実験の様子をビデオ映像で観察したり,実験結果を学生が理解しやすい形で表示したり,実験の開始・中断などの操作を可能にするWebアプリの開発にも取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
開発する学習支援教材は,①電気機器のグラフィカルなeラーニング教材,②電気機器の小型模型,③授業の中で実験・実演が可能な遠隔操作型実験装置で構成される。 ①のeラーニング教材については,直流電動機と直流発電機の構成やブラシと整流子の役割などを表したアニメーションを作成した。また,これを解説スライドに取り入れ,実際に授業で使用したが,アンケート調査などの効果の検証には至らなかった。 ②の小型模型についは,模型を製作するための3Dプリンタの選定にとどまり,実際の模型の製作には至らなかった。 ③の遠隔操作型実験装置については,三相同期発電機の無負荷試験を対象とし,発電機を定格速度で回転させながら界磁電流を徐々に増加させ,そのときの発生電圧を測定する実験装置を開発した。この装置は,遠隔操作を実現するためOpenPLCを用いて構成したが,OpenPLCは実験結果の表示が分かりにくいといった問題があり,改善の余地が残った。また,装置が完成した時期と,三相同期発電機の授業の時期が合わず,実際に授業の中で遠隔実験を行い,アンケート調査等で効果を評価することはできなかった。一方,実験の様子をビデオ映像で観察できるようにしたり,実験結果を学生が理解しやすい形で表示したり,実験の開始・中断などの操作を可能にするWebアプリの開発に取り組んだ。しかし,三相同期発電機の実験装置と組み合わせての動作検証実験には至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
①のeラーニング教材については,2023年度は誘導電動機の動作原理を表現したアニメーション,2024年度は同期電動機,同期発電機の動作原理を表現したアニメーションを作成する。また,完成したアニメーションを授業等で使用し,アンケート調査により効果を検証する。その結果は,学会発表や論文誌への投稿などを通して,広く公開する。 ②の小型模型については,3Dプリンタを用いて作成する。2023年度は直流電動機と同期発電機,2024年度は誘導電動機の模型を製作する。また,製作した模型は授業等で使用し,アンケート調査により効果を検証する。 ③の遠隔操作型実験装置については,2023年は同期発電機のV曲線の実験を対象とした実験装置を開発する。また,V曲線はベクトル図を描くことでより理解がしやすくなるため,V字形のグラフに加え,ベクトル図を表示する機能を持ったWebアプリを開発する。さらに,2022年度に開発した三相同期発電機の無負荷試験の実験装置を実際に授業で使用し,遠隔実験に関するアンケート調査を行う。2024年度は,2023年度に開発した三相同期発電機のV曲線の実験装置を用いて遠隔実験を行い,遠隔実験の効果に関するアンケート調査を行う。これらの結果は,学会発表や論文誌への投稿などを通して,広く公開する。
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