研究課題/領域番号 |
22K02821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
長岡 健一 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 教授 (60249779)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | SNS / 教育工学 / 偽情報 / メディアリテラシー / AI |
研究開始時の研究の概要 |
SNS上に投稿された情報を,AIによって真偽判別しその過程を可視化して明示することによって,情報の真偽を判別する能力を向上させるための「偽情報判別スキルトレーニングシステム」を開発する.そして,開発したシステムを活用し,大学・高専の情報リテラシー系授業,ならびに初等中等教育機関の授業において偽情報を見分けるスキル向上に関する教育を行う.システムを活用した学習者が,学習後にその判別能力がどの程度向上したかを評価・検証する. このようにして我が国における若年層世代の情報の真偽判別能力を向上させ,メディアリテラシー教育の質を一層高めることを目指す.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,偽情報を判別する能力を向上させる教育用システムを開発し,これを活用した教育実践を行いながらその教育効果を検証し,高専・大学等の我が国若年層のメディアリテラシー能力を向上させることである. そこで,全体で4年間の研究計画のうち,2022年度はAIによる真偽過程を可視化する「偽情報判別スキルトレーニングシステム」の開発に着手した.具体的には,Twitter上のツイートをAPIを用いて取得し,リツイート数,デマなどを指摘するリプライ,そのツイートのユーザのフォロワー数などの特徴量を抽出し,ランダムフォレストによる機械学習を用いて,その内容の真偽について判定するシステムの開発を行った. 次に開発したシステムの判定精度に関する検証を行った.特定のキーワードに関する約1,500ツイートを8:2の割合で訓練データとテストデータに分類したデータセットをまず作成し,訓練データによって機械学習モデルを訓練した.なお,これらデータセットにおける各ツイートは,あらかじめ我々の主観によって真偽の分類を行っている.訓練終了時にはツイートの特徴量の重要度を導出し,可視化できるようにした.この特徴量の重要度はのちに真偽過程を可視化する上で重要な情報となる. 続いて,訓練済みモデルにテストデータを適用し,真偽判定の正解率を算出しシステムの評価を行ったところ,およその正解率は71パーセント程度となった.検証結果は一つのキーワードに対する評価値であり,より一般的な正解率を得るため,他のキーワード,取得するツイート数を拡張するなどして検証を進めた.しかしながら,Twitterの仕様が2023年に変更され従来までのAPIを用いたツイートの取得が不可能となった.現在,その対策としてWebスクレイピング等による取得を行うようシステムの改善を行っているところである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
対象としているSNSサービスであるTwitterの大幅な仕様変更があり,ツイートの取得が従来の方法で行えなくなった.そのため,システムの新たな改善が必要となり,システム判定率の向上を行うためのスケジュールが若干遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
Twitterからのツイートの取得をAPIを用いたものからWebスクレイピング等を利用したものへ変更し,システムの改善を行うことで,より大量のツイートの取得を行い,システムの判定率の検証と,その向上を目指す.
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