研究課題/領域番号 |
22K02860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
飯田 貴俊 北海道医療大学, リハビリテーション科学部, 教授 (20747787)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 舌接触補助床 / 口腔内装置 / 舌機能障害 / 体験用シミュレータ / 構音障害 / 口腔機能 / 発声発語障害 |
研究開始時の研究の概要 |
発声発語障害(発声時に正しく音を響かせ、言葉を発する機能の障害)についての教育の標準化に向けて,独自に開発した舌運動障害体験用マウスピース型シミュレータを用いて,言語聴覚領域で特に重要な発声発語障害の理解と評価法,およびその対処法としての舌接触補助床(嚥下機能や発声発語機能を補助するマウスピース)のしくみの理解を主眼とした実習プログラムの開発します。まず発声発語障害についての実態調査をアンケート形式でおこない、問題点を抽出したのち、実際の学生実習によってその効果を評価していきます。
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研究実績の概要 |
当該年度の取り組みとしては、舌接触補助床(Palatal Augumentation Prosthesis:以下 PAP)の適応、訓練法に熟知した言語聴覚士の協力者の選定、および対象学生の選定をおこなった。PAPは舌の器質的もしくは機能的障害によって嚥下時および発声時の舌-口蓋接触不全に対して,口蓋部を肥厚させた床装置を装着する事により人工的に舌-口蓋接触を回復させ、嚥下機能・発声発語機能の回復を期待する補綴装置であり、こうした口腔機能へのアプローチ、つまり口腔リハビリテーション(以下口腔リハビリ)に熟知した言語聴覚士を見つけることは、今現在まだ難しい状況にある。しかし、当方は北海道唯一の言語聴覚士養成大学であることから、そのネットワークを利用し、適任者の選定をおこなうことができた。また、実習プログラム実施対象学生についても、確保が可能である見込みがたった。新型コロナウィルスの影響により、実際に我々が開発した舌機能障害体験用マウスピース型シミュレータ(Mouthpiece as Impairment Simulator for Lingual Action,以下 MISLA)を使用した実習をおこなうことはできなかったが、2023年5月からは感染症2類から5類相当に変わるため、次年度には実習が実施可能となる見込みである。実習をおこなう上でのプログラムの作成、マウスピース作成業者の選定の調整も2022年度の実績として挙げられる。また、実習に必要な物品の調達ルートの確立や、実習場所の選定などもおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス(Covid19)の影響により実習プログラムの実施が、困難であった。それにより、データ採取がおこなえなかった。また、当方の大学内での異動によって、リハビリテーション科学部 言語聴覚療法学科から、歯学部へうつることがきまり、その調整にエフォートがさかれてしまったことも、やや遅延が生じてしまった原因といえる。ただ、実習プログラム内容の確定や、マウスピース作成業者の選定、対象学生の確保など、おこなえたことも多くあり、来年度に十分取返しができる範囲であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の変更は、特になく、Covid19により遅延した分を取り戻し、データ採取、統計解析、論文作成へ移行していく。また、言語聴覚士に対する調査研究も同時に計画通りすすめていく予定である。研究を遂行する上での課題は、まだ完全にCovid19が終息しているわけではないため、実習がおこなえるかどうかは、感染状況と、当施設の判断にかかっているところである。来年度確実に実習プログラムの実施ができるとは限らないということである。また、当方の大学内異動により、リハビリテーション科学部言語聴覚療法学科から、歯学部に異動したことにより、言語聴覚療法学科学生へのアプローチがしにくくなる可能性があり、それも課題の一つとして考えられる。また、実習にあたっての感染対策がどの程度必要となるかと、それに伴う感染物品増加による予算の圧迫がどの程度のものなのかが、今後の研究遂行に影響を与えると考えている。対応策としては、いわゆる3密を避けるセッティングで実習をおこなうことや、コストをあまりかけずに行える感染対策として、手洗いなどを被験者に徹底することなどが考えられる。また、実習プログラムの実施時期をやや遅らせることにより、さらに感染対策が緩和された状態で実施できるように検討する案もでている。
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