研究課題/領域番号 |
22K02867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
西澤 秀喜 明星大学, 建築学部, 教授 (40648987)
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研究分担者 |
吉田 競人 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (70648914)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ホログラム / AR・VR / 3DCG / 技能継承 / 体験型教育訓練システム / ハンズフリー / AR(拡張現実)技術 / 2次元図面の立体視 / プロジェクションマッピング |
研究開始時の研究の概要 |
2次元図面の立体視は、建設業就業者が習得すべき重要なスキルである。本研究は、空間に実物大のホログラムを投影するプロジェクション・マッピングと、身体に装着するHMD(ヘッドマウント・ディスプレイ)を併用して、初学者が構造物の完成形状を眼前に見ながら作業を行うことで、2次元図面の立体視をはじめ、建設施工の技能・技術を効率的に習得・継承する「体験型教育システム」を構築し、その効果を検証する。
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研究実績の概要 |
建築の設計図や施工図は、ほとんどが2次元の図面で作成されている。この図面から必要な情報を読み取ることは、建築技術者に取っては必須のスキルである。ところが、こうしたスキルの習得には、建築教育や実務経験を長年にわたり積み重ねる必要である。 これまでの研究で、2次元図面上の構造物が完成した状態の3DCGを、スマホやタブレットに重畳表示するARアプリを開発した。これにより、初学者でも2次元図面上の構造物の完成形状が容易に確認でき、技術や技能の習得が促進できた。 スマホやタブレットを用いる場合、端末を手で把持する必要がある。これを改善するためにHMD(ヘッドマウント・ディスプレー)に完成形状のホログラムを表示する方法を開発した。これによりハンズフリー作業が可能となり、初学者でも眼前に構造物の完成形状を見ながら加工・組立作業を行なうことができ、効率的に技術や技能を習得できた。 しかし、複数の被験者が2次元図面上の構造物の完成形状ホログラムを同時に見るためには、人数分のHMDが必要になる。この課題の解決策として、複数人が同時に完成形状ホログラムや施工手順の動画を、3次元で見られる手法の検討を進めた。その結果、「3DCGホログラム表現用特殊3面表示装置」(仮称)を使えば、課題解決につながるとの見通しを得た。なお、表示装置本体(ハード)の他に、3DCGのデータを変換して装置に転送するソフトウェアも必要であり、ハードとソフトの仕様詳細を設定する段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は構造物の完成形状を実大で空間に投影する「プロジェクション・マッピング」を活用する方法を想定した。ところが、プロジェクション・マッピングは、平面に投影して画像を立体的に見せる手法であり、本研究の目的達成には不十分であると判断した。 次に、高輝度のプロジェクターを複数台使って、現実空間に完成形状の3DCGを投影する方法を模索したが、光を反射する対象物が無ければ、現実空間に構造物の完成形状を浮き上がらせることが難しいと判明した。 このように、研究目的達成のために最適な手法の選定を進めており、計画より若干の遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
研究目的を達成する手法として、「3DCGホログラム表現用特殊3面表示装置」(仮称)を適用する方法が見つかった。表示装置本体(ハード)の他に、3DCGのデータを変換して装置に転送するソフトウェアも必要であり、ハードとソフトの仕様詳細を設定している。 本年度の前半には導入して、「建築構造物の完成形状を2次元図面からAR技術で可視化する体験型教育システムの構築」を実現させる。
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