研究課題/領域番号 |
22K02868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 東京国際工科専門職大学 |
研究代表者 |
上條 浩一 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 教授 (10881998)
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研究分担者 |
鈴木 雅実 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 教授 (50395141)
島崎 みどり (菅谷みどり) 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50434288)
大関 和夫 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 教授 (90317363)
塩尻 亜希 (斎藤亜希) 東京国際工科専門職大学, 工科学部, 助教 (00883357)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 集中度 / 脳波計 / 脳波測定 / 授業構成 / 教師の行動 / 学生の行動 / 画像認識 / オンライン授業 / 人工知能モデル / 質の高い授業 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナ感染症の影響等により、大学等において、オンラインでの授業や会議が頻繁に行われている。対面授業においては、質問をする、グループワークをさせる、等学生を授業に集中・緊張して参加させる方法が経験的に蓄積されているが、オンライン授業においても、同様の方法が同様の効果があるという保証はない。 本研究では、オンライン授業の録画動画像と学生の生体情報を用い、学生の集中度を向上させる教師の行動を特定するAIシステムを開発する。また、対面とオンラインでの集中度向上に効果的なコミュニケーション方法の類似点・相違点を明らかにし、対面授業も含めて、新たな効果的な教師の行動の提案、検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、大学での授業の動画像と授業中の学生の生体情報を用い、学生の集中度等を変化させる教師の行動(例:言動、教材、授業構成)を特定するシステムを開発し、それにより、学生の学習意欲、及び、学習効果を向上させることである。また、令和4年度の目標は、授業中の学生の脳波を測定し、上記教師の行動と、脳波の計測結果の関係を調査すること、及び、他大学でのヒアリングを行う事であった。後者に関しては、コロナウイルスの影響もあり、一部の大学(大阪大学)を除き実施ができなかったが、後者に関しては、一定の成果を上げることができた。 具体的には、2期(1期目:2022年6月28日、7月5,12日、各日3回、計9回、2年生対象、38名参加、2期目:2023年1月16,17,23,2日、各日1回、計4回、1年生対象、32名参加)、1回1時間のpython programmingの補講授業を実施し、そこで、1期目は最大3人、2期目は最大6人の学生に各授業で脳波計(Muse 2)を装着してもらい、教師の行動と、その時の脳波の関係を測定した。脳波計を装着する人数は、各時点における購入できた脳波計の数の制限によるものである。集中度を学生の脳波計から観測されるα波とβ波の割合(β/α)とし、解析したところ、授業の中にテストを1回(授業の終了10分前)行った場合、学生の集中度は、授業中徐々に下がって行き、テストの時に急激に上昇することが判った。一方、授業の中にテストを2回(授業の開始10分後、及び授業の終了10分前)行った場合、学生の集中度は、逆に、2回とも、テストの最中に低下し、テスト後に急激に上昇することが判った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的である、学生の集中度等を変化させる教師の行動を具体的に特定できたため、おおむね順調との判断に至った。研究実績の概要の所で述べた通り、授業の中でテストを1回実施した場合と、2回実施した場合で、学生の集中度に顕著な違いが観測でき、テスト2回の授業構成に学習効果が高い可能性があることを示唆しており、今後の授業構成において、大いに参考にできる。それ以外でも、ノイズを拾いにくくする脳波計の装着方法、授業中の学生を撮影した動画像から学生の表情を特定し、集中度との関係を解析することにより、脳波のみならず画像からも集中度を解析するシステムも構築できた。これらにより、国際学会論文2本(全て査読あり)、国内学会3本(全て査読なし)の発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、学生、及び教師の動画像、音声、テキストを用いて、学生の集中度、及び、教育効果の向上する教師の行動の特定を行いたい。 昨年度は、学生に脳波計を装着してもらい、そこから出力される脳波と教師の行動の関連性を解析することで、学生の集中度の向上に効果的な教師の行動をある程度把握することができた。しかしながら、毎回学生に脳波計を装着させることは、学生のストレスになる。そのため、学生がどのような表情やしぐさをしたときに、集中度が向上するのかを、学生の動画像を解析し、特定したい(本研究は昨年度一部行われていたが、それをさらに進める)。 また、教師の行動のさらに具体的な行動(声のトーン、発する言葉、資料の内容、顔の表情)と学生の集中度の関係も追求する。これらは、深層学習を用いて解析する予定である。
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