研究課題/領域番号 |
22K02871
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 清泉女学院大学 |
研究代表者 |
上原 明子 清泉女学院大学, 看護学部, 准教授 (00700999)
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研究分担者 |
淺田 義和 自治医科大学, 医学部, 准教授 (10582588)
八木 街子 (佐伯街子) 自治医科大学, 看護学部, 准教授 (60610756)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 臨床推論 / 臨床判断 / Shared Decision-Making / 分娩期 / 助産師 / シミュレーション教育 / Women Centered Care / 意思決定 / スコーピングレビュー / 教材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
安全な産科医療を確保するには、助産師の診断(助産診断)能力を強化することが必須 である。従来から臨床経験を通じて涵養されてきた助産診断能力だが、分娩件数の激減に より臨床経験を補完する学習環境が求められている。本研究では(1)助産師による臨床推論の構成要素を明らかにし、(2)それに基づくストーリー型オンライン教材による模擬的な学習環境を開発し、(3)その効果を検証する。開発はADDIEモデルに準じて行い、学習者の行動変容を含めた効果検証に取り組む。
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研究実績の概要 |
研究2年目は、主として、1)研究初年度に取り組んだスコーピングレビューに関する論文執筆・投稿、2)オンライン学習コンテンツの開発に向けたアメリカ合衆国における臨床判断に関する学習支援の動向について視察調査を行った。
1)では、研究初年度で収集した文献にさらに文献を追加して、助産師が分娩期に行う臨床判断に関する先行研究の分析を行った。その結果、助産師の哲学的基盤となっているWomen Centered Careにおいて、その中心的要素とされるShared Decision-Makingに関して分娩期における先行研究が少ないことが示唆された。今後、オンライン学習コンテンツの開発を進めていく上で、助産師と女性の双方の視点からShared Decision-Makingを探求することが重要であることが示唆された。現在、本成果に関して投稿中である。
2)では、オンライン学習コンテンツの開発に向けて、アメリカ合衆国における看護師および助産師養成課程での臨床判断に関する学習支援について視察調査を行った。Hood College, University of Utah, University of Hawaii at Manoaを訪問し、各大学でのカリキュラムにおける臨床判断とシミュレーション学習の位置づけ、臨地実習との連動性、教員の携わり方、卒後教育との連動性について視察し、学習者である学生から見た所感についてインタビューする機会を得た。アメリカ合衆国においても、Shared Decision-Makingを学習させること、すなわち、患者に対する共感性を養うことが課題であることが共有された。今後、これらの視察調査内容が今後日本の文脈においてどのように活かすことができるか検討する必要がある。本視察に関して、現在投稿準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究初年度である2022年度の感染症拡大時期に調査ができなかったため、研究計画としてスコーピングレビューに変更し、大幅に研究計画が変更となった。この変更が、研究2年目の2023年度にも影響している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでのスコーピングレビューおよびアメリカ合衆国での視察調査から、オンライン学習コンテンツの開発には、女性の視点も含める必要性が示唆されている。このため、研究3年目の2024年度には、これまで明らかにされていない日本で出産を経験した女性の視点からみたShared Decision-Makingに関する実態調査を予定している。当初3年計画で研究計画を申請していたが、研究計画の変更と研究成果により、研究期間を1年間延長してオンライン学習コンテンツの開発を進めていく予定である。
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