研究課題/領域番号 |
22K02882
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
吉野 巌 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60312328)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | メタ認知 / 算数指導法 / ノート指導 / 吹出し / 意味的理解 / 教科指導 / 深い理解 / 吹き出し |
研究開始時の研究の概要 |
「主体的、対話的で深い学び」を実現するにはメタ認知能力の育成が不可欠であるとされている。本研究では、小学生のメタ認知能力を育成するための2つの実践研究を行う。 第1に、算数授業においてメタ認知を育成するノート指導法を開発する。メタ認知=頭の中の先生の重要性を児童に説明した上で、児童が自らの思考を意識化してノートの吹き出しに記述することを促すノート指導を行い、その有効性を検証する。 第2に、メタ認知を育成するノート指導が算数以外の教科(国語、理科、社会)でも有効かどうか検証する。他教科では、算数の一般的な問題解決とは異なる思考が求められるため、教科や単元にあわせたメタ認知指導法を開発する。
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研究実績の概要 |
一般にはメタ認知的活動をまだ行うことができないとされている小学校1年生において,4回の算数授業(繰り下がりのある引き算の単元)で意味的理解を目指したメタ認知的指導を行い,児童がどのようなメタ認知的思考を吹出しに記述するかを分析した。第1回目授業で,算数の授業でメタ認知的思考を行うことの重要性を説明し,そうしたメタ認知的思考を行って頭の中に思い浮かんだことをノートに吹き出しとして記述するように教示した。児童が4回の授業のノートに記述した吹出しについて,気づき,説明,評価,疑問の4種にカテゴリー化し,それぞれメタ認知的気づきのレベルに応じて1-3点の3段階に得点化した。その上で1授業ごとに吹出しの合計点を求めた。第1回授業のメタ認知の意識づけが印象的だったのか,第1回授業の吹出し得点に比べて,第2回以降の得点は大幅に低くなった。記述の質的変化を見るためにカテゴリーごとの得点を求めた。第1回授業の吹出し得点については,4カテゴリーの中では気づき得点が最も高く,疑問,説明と続き,評価の得点は最も低かった。ただ,群ごとに見ると,下位・中位群では気づき以外の3種の得点は低いのに対し,上位群では説明と疑問の得点がやや高いという違いが見られた。一方,第2-4回の授業の吹出し得点の平均を求めて分析したところ,第1回の時のように気づきが突出して高いわけではなく,評価,気づき,疑問の得点が相対的に高く,説明の得点が最も低かった。数回の授業を通して,授業で気づいたりわかったことに加えて,他の児童と自分の解き方を比較しそれぞれ評価することや,意味を問う疑問など,メタ認知的思考が多様になったと言えるだろう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①「算数授業においてメタ認知を育成するノート指導法の開発」を小学校1年生で行ったが,研究協力者である小学校教員が令和4年度に異動となり異動先での研究が諸事情で難しくなってしまった関係で,予定していた小学校高学年の算数授業での実験授業を行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
①算数授業においてメタ認知を育成するノート指導法の開発:先行研究(吉野・鐙, 2022)では、小6算数授業において、(i)メタ認知の意識づけを行い、(ii)メタ認知的モニタリング(吹出しへの記述)と(iii)意味的理解を目指すメタ認知的思考を促す指導を行ったが、予想したような効果が得られなかった。今年度は、意味的理解を目指したメタ認知的思考を実現するために指導法を見直し(吹出しをより有効に使ったノート指導など)、再度高学年で介入授業を行いたい。 ②メタ認知を育成するノート指導の他教科での有効性の検証:小学校高学年理科授業で算数と同様の介入授業を行うほか、中学校国語授業でも介入授業を行うための準備を行っている。
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