研究課題/領域番号 |
22K02888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大野 恵理 三重大学, 教育学部, 特任教授(教育担当) (40813845)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | フォニックス / 教員研修 / オンライン研修 / 小・中学校 / ICT / 小中連携 |
研究開始時の研究の概要 |
2020年度より小学校外国語に新たな学習内容として「フォニックス(アルファベットの文字の名称と音との関連性)」が追加されたが、大半の教員がフォニックスの学習・指導経験がないため、指導がされていない。そこで本研究では、伝統的に対面・少人数の指導のフォニックス研修を、ICTを活用してオンライン研修として、設計・開発する。そして、三重県南部のへき地でオンライン研修を実践して、地域全体の小中学校で複数年間かけて取り組み、ICTを活用して地域全体で教育課題を解決するシステム作りをする。さらに、オンライン研修やシステムをパッケージ化し、日本全国のへき地へ発信できるようにする。
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研究実績の概要 |
本研究のテーマは、へき地の小中学校教員が、オンライン教員研修を行い、新たな教育課題「フォニックスの習得」に地域全体で取り組むシステムの開発・実践・検証・普及を行うことである。本研究は、以下のADDIEモデルに沿って進められている。 Analysis(分析)研究者(大野)は、フォニックスの指導実績に基づき、複数の小学校・中学校教員への聞き取り調査、ICT環境や教材の調査を実施して、分析した。分析の結果、現場教員のニーズに合ったオンライン教員研修の形とは、それぞれのペースに応じて隙間時間に研修できるオンデマンド型を重視することが重要であることが分かった。 Design(設計)分析で明らかになった「隙間時間でも研修できるオンデマンド型のオンライン研修」のデザインをした。Development(開発)本研究を実施する三重県南部のA市では、教員が使う指導用パソコンについてWindows11と調査で明らかとなっていたのでPowerPointで研修動画を開発した。この研修用動画は、教員が児童を指導する時にも活用できるようにした。 Implementation(実施) 2022年7月に、A市の小・中学校教員が参加してライブ(オンライン)で研修を実施した。上記で開発された教材(研修用動画とプリント)は、A市の全ての学校に配布された。さらに、A市の外国人指導助手(ALT)にも、対面のフォニックス研修を実施し、フォニックス指導を手伝える体制を整えた。 Evaluation(評価)2022年9月(2学期)以降に、上記研修に参加したほぼすべての小学校教員が、小学校外国語活動または外国語の授業でフォニックス指導の実践を開始した。多くの教員が、外国人指導助手(ALT)とティームティーチングでフォニックス指導に取り組んでいることが、聞き取り調査で明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
夏休み期間中にALT研修を行い、ALTがフォニックスの指導ができるようにしたことが効果的であった。夏休み中にライブ(オンライン)研修をうけたすべての教員が、それぞれの学校でALTの支援を受けながら、フォニックスの指導に取り組んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究を実施する三重県南部のA市では、教員が使う指導用パソコンについてWindows11と調査で明らかとなっていたのでPowerPointで研修動画を開発した。この研修用動画は、教員が児童を指導する時にも活用できるものである。しかし、2点の問題点が出てきた。2023年度は、教員の指導用パソコンがクロームブックに変更になることが、PowerPointでの教材開発後に明らかになった。2022年度に開発した教材では、2023年度にオンデマンド教員研修ができず、その教材を活用して児童・生徒にフォニックスを指導することができなくなる。2023年度にクロームブックで教材が使えるように作り直すことが必要となってくる。
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