研究課題/領域番号 |
22K02893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 公立諏訪東京理科大学 |
研究代表者 |
広瀬 啓雄 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 教授 (50228839)
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研究分担者 |
尾崎 剛 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 准教授 (80712158)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | プログラミング教育 / 情報教育 / 初等教育 / 中等教育 / 学習環境 / 指導計画 / カリキュラムチェーン / 教材 / 学習環境構築 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, 小学校でアンプラグドコンピューティングやビジュアルプログラミング言語を 学習した後に,学習者がスムーズにテキスト記述型プログラミング言語の学習に移行し,より高度なプログラミング教育と知識習得が可能となるための,①カリキュラムチェーンの提案,②サンプル教材作成およびプログラミング学習環境構築のための配信システム構築,③教員の情報交換システム構築を目指す。 本研究の創造性は,連続性のなかったプログラミング教育を,機械学習・AIの基礎となる統計学を題材としてシームレスに統合したカリキュラムチェーンの提案と,授業教材の入手とプログラミング環境構築が容易できる配信システムを構築することである。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,初等から中等教育にかけて統計学を題材とした情報教育やプログラミング教育の学習環境を学年ごとに構築し,プログラミング的思考の育成とAIなどの知識と活用能力を育むことである。 初年度では,小学校から中学校まで積み上げ学習方式による,情報教育およびプログラミング教育のグランドデザインを作成し,小学校低学年用のアンプラグドコンピューティングによるアルゴリズム学習教材,小学校3~4年でチャットボットの仕組みを学習しつつ,タイピングの学習で利用できるチャット教材。小学校高学年向けの,①マイクロビットによるAI学習教材,②Scratchにより身近なデータをグラフで見える化しデータを分析する教材,③中学生の技術家庭でロボットカーを使い,各種センサ機能でぶつからない車を作成する教材を構築した。 それぞれ,地元小中学校の協力のもと,授業実践し学習効果を測定し,教授法の振り返りをすることにより,教材の改良を加えている。 授業実践においては,計画段階から担任の教員と4~5回の綿密な打ち合わせをして,実際の教材の作りこみを大学側で行った。また,打ち合わせの中で授業内容について小・中学校の先生に説明を繰り返すことにより,プログラミングなど教育方法に質問に答えさらにコラまでの経験から様々情報を伝えた。授業を小学校の担任の先生が執り行うことにより,良い学習効果がえら得るだけでなく,次年度以降,教材が受け継がれさらにブラッシュアップすることに貢献することが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地元の小学校,中学校の協力を得て概ね計画通り研究が進んでいる。また、成果の発表についても昨年度、学会発表4件で順調である。 計画段階ではプログラミング教育についてのみ取り扱う予定だったが,GIGAスクール構想の前倒しにより,一人一台のPC環境があるため,情報機器の取り扱いや,情報モラル教育も含めた,小中学校の学習環境を総合的に構築することとした。現在,初等教育から中等教育9年間のうち,1年生,3~4年生,5年生,6年生,中学2年生ようの教材が完成し,現在構築中のサイトに公開している。 構築した教材を使って、協定している小学校、および独自に企画したプログラミング教室で授業実践した。その結果のいくつかは、学会発表をした「ロボットカーを用いたプログラミング学習の客観的学習評価方法の提案―中学校第2学年技術家庭でのものづくり科において― 、上野 陽平, 広瀬 啓雄, 尾崎 剛、日本教育工学会2023年度第3回研究会 2023年10月21日」、「初等から中等教育における統計学に着目した積み重ねプログラミング学習環境の構築 、上野陽平, 広瀬啓雄, 尾崎剛、JSISE2022年度学生研究発表会・発表論文 2023年3月7日」
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今後の研究の推進方策 |
授業実践を重ねながら、構築した教材をさらにブラッシュアップをする。具体的には、6月、7月に地元小学校で、センサーとはどのようなものなのか理解を深めるとともに,どのようなセンサーがあるのか,どういったところで利用されているのかを考えるきっかけを作ることを目的として、 micro:bit およびMakecodeを利用したプログラミングの8回の授業予定している。また、10月から11月に中学校2年生を対象として、MakecodeおよびMicro:bitを使い、統計学の基本統計量を計算する15回の授業を企画している。 これらの授業実践などの成果は、最終的には、各学年ごとの教材、教員用の指導マニュアル、Webベースの学習環境を公開する予定である。また、7月のAACE EDMedia2024、AACE e-Learn2024にて学習成果を発表する予定である。
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