研究課題/領域番号 |
22K02924
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
味戸 忠春 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (60722155)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 産業動物 / 遠隔実習 / 双方向通信 / 学習支援システム |
研究開始時の研究の概要 |
都市部に位置し、産業動物生産現場との物理的距離がある申請者所属機関において、持続可能で学修効果が高い産業動物実習を実践するためのシステムを構築することを目的として研究を行う。まず、山梨県の付属牧場と都内大学キャンパスにおける双方向性遠隔実習システムの設計と実践を行い、その教育・学修効果について定量化を行って評価する。さらに、一般農家での産業動物一般診療を利用したオンライン参加型臨床実習のプロトコル作製を目指し、これらを学習支援システム内にアーカイブ化して活用できるように整備する。
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研究実績の概要 |
申請者所属機関付属農場における通信インフラ環境整備(WiFi設置)が令和5年度に完成し通信環境が整った。また、アクションカメラについてはGoPro10の購入を予定していたが、暗視野でも鮮明な画像が得られるGoPro12の発売を待って購入し、付属牧場での作業風景の撮影を開始した。夜間の蛍光灯照明下での撮影動画品質については今後の検討事項である。電子聴診器は購入を予定していた機種(リットマン電子聴診器3200)が販売中止となったため、別機種のデジタル聴診デバイス(ネクステート)を購入して聴診音の送・受信状態の確認を行うとともに、音声サンプル(心音、肺音、第一胃運動音等)の採取・保存を開始した。また、配信用ノートPCおよびタブレット端末は現在所有する機器を使用することとし準備した。 実際の臨床実習現場では、教員の音声および電子聴診器音の最低2系統を切り換えながら入出力する必要があるため、ライブストリーミングミキサーを購入した。また、映像に関してはGoPro12を用いた教員目線の映像、繁殖検診時の超音波画像診断装置による観察映像および現場の全景を映すカメラ映像など多数の映像を切り替えながら入出力を行うことから、ライブ配信用スイッチャーを購入して運用試験を行った。また、通信用スマートフォンに代えて5G用モバイルルータを購入し、WiFi環境を利用できない農家等の臨床現場での外部配信用として準備した。 付属牧場におけるリアルタイム映像および音声の配信品質等の検証および実際の双方向通信による遠隔実習の実施については令和6年度を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
アクションカメラの選定では、暗視野でも鮮明な画像が得られるGoPro12を購入し付属牧場での撮影を開始したが、夜間の蛍光灯照明での撮影については検討していないため、光量が不足する場合にはモバイル照明の導入が必要である。配信用機器を購入し各機種の動作確認と運用試験を開始したが、映像配信機器(ライブ配信用スイッチャー)および音声配信機器(音声ライブストリーミングミキサー)を同時に用いた現場配信はまだ行っていないため、配信品質等の検証と配信技術の確立が急務である。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度中に遠隔実習システム構築に必要な機材を購入・準備することができた。令和6年度は、付属牧場や農家の診療現場において機器を用いた画像や音声の収録の確認および遠隔実習の確認を行う予定である。双方向通信の実習においては、付属牧場での動物を用いた実習風景の配信側として指導教員1名、補助教員1名、ライブ配信教員1名の計3名が必要になる。また、受信側の武蔵境校舎でも学生を指導する1名の教員と通信機材が必要になる。 今年度の検証においては、双方向通信型遠隔実習の利点や問題点を明確にするとともに対応を行い、本システムの確立と運用を行う予定である。なお、本研究で得られた成果をとりまとめて公表を予定している。
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