研究課題/領域番号 |
22K02929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
布江田 友理 森ノ宮医療大学, 医療技術学部, 教授 (00643298)
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研究分担者 |
八木 直美 兵庫県立大学, 先端医療工学研究所, 准教授 (40731708)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 拡張現実 / 画像処理技術 / メガネ型ウェアラブルデバイス / 医療機器点検 / 医療従事者養成 / 教育コンテンツ / 医療安全 / 画像診断技術 / ウェアラブルデバイス / 習熟度評価 |
研究開始時の研究の概要 |
医療従事者教育カリキュラムである学内実習では、医療機器を実際に稼働し、操作・指導を行う。図や文を併用した実習書を作成するが、学生は理解し難く、指導者による口頭及び実技指導が必要である。本研究では医療機器の構成・操作を説明するため、文や写真に加えて動画による教育コンテンツを作成し、AR技術を用いてメガネ型ウェアラブルデバイス上に表現する。画像診断技術を用いることで実空間にある操作を解析し、学生の技術や知識不足を明瞭化し、学生にフィードバックする試みである。同時に、視線評価と脳血流量の定量化を行い、学生と熟練者を比較し、学生の注意力および習熟度の評価ツールを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、拡張現実(Augmented Reality; AR)と画像処理技術を用いて、医療従事者を目指す学生が臨床現場を体感的に学習でき、技術、知識の習熟を促すことである。本研究では、AR技術を用いてメガネ型ウェアラブルデバイス上に表示しながら同時に機器操作を模倣できるシステム開発を行う。 医療従事者養成校では臨床実習に向けて学内で生命維持管理装置を操作し、臨床現場を模擬しながら、指導を行う。文章化した操作手順書は学生には理解・想像し難く、教員の指導が不可欠である。2023年度は、除細動器の点検教育コンテンツを作成し、点検後システムユーザビリティスケール(SUS)テストでシステム評価を行った。被験者6名に実施し、SUSスコアが51.25%であった。メガネ型ウェアラブル端末は目の前に画像が現れるため、大きな視線変更がなく、拡張現実と現実空間を複合することができる。そのため、視線変更による誤操作を防ぐ可能性がある。一方、長時間メガネを接続すると接触部分の痛みが出現し、バッテリが発熱することで画像が乱れることがあった。メガネの着用の改善および複数のメガネの準備を考えている。この結果について、第56回日本医学教育学会大会等にて、研究協力者が報告する。 医療機器の点検作業は、医療安全にとって重要である。また点検作業の間違いの削減、点検作業時間の短縮も期待できるため、ARを用いた実習で医療従事者を目指す学生の技能を高めることによって、さらに点検技術の向上と統一化を目指すべく、実技機能評価ツールに向けて研究を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度においては、教育コンテンツの作成に重点をおいた。医用機器安全管理学実習で行う電気手術器と除細動器の点検作業動画作成が実施でき、メガネ型ウェアラブルデバイス上に表示し、使用効果の評価を行った。教育コンテンツを呈示し、医療機器点検の実施時間を計測したが、脳血流を近赤外線分光法(NIRS)、注視点をアイトラッカーによって計測ができていない状況である
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今後の研究の推進方策 |
研究分担者である八木准教授が、視線評価と脳血流量の定量化から、学生の注意力の評価を行い、学生の習熟度に対する判定ルーブリック表の作成を進める。さらにもう1名分担者に藤田教授を加えて研究を進める。判定結果を基に、実技指導を行い、技術向上を促すツール構築を進める。
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