研究課題/領域番号 |
22K02936
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09070:教育工学関連
|
研究機関 | 久留米工業高等専門学校 |
研究代表者 |
菰田 智恵子 久留米工業高等専門学校, 一般科目(理科系), 教授 (50439303)
|
研究分担者 |
久保 康幸 弓削商船高等専門学校, 総合教育科, 准教授 (00195497)
亀田 真澄 山陽小野田市立山口東京理科大学, 共通教育センター, 教授 (10194995)
山下 哲 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 教授 (40259825)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 数学eラーニング / 数学オンラインテスト / 動的幾何システム / アクティブラーニング / ラーニング・アナリティクス |
研究開始時の研究の概要 |
ポストコロナ時代においては, eラーニングを利用した新しい学習スタイルが広まっている.また,世界的にSTEAM教育の重要性が叫ばれるなか,数学的素養の向上には自ら学ぶ姿勢が大切である.本研究では,その姿勢を涵養するための新しい数学オンライン学習スタイルとして,(I) 数式を自動採点するオンラインテスト(Ⅱ)探求型コンテンツ(Ⅲ)学習履歴の活用の3つを柱とし,かつ,高専や後期中等教育での運用を考慮した数学eラーニングモデルを構築する.
|
研究実績の概要 |
本研究課題の3年間の研究実施計画の全体像は,高専および後期中等教育における主体的学びを涵養する数学eラーニング教材がどうあるべきかを明らかにすることであり,そのためのステップとして, (I) 数学オンラインテスト利用における数式入力の問題の解決をはかり,(II) 動的幾何システムKeTCindyを数学オンラインテストで利用できるようにし,探求型HTML教材として利用する,(III) 学習履歴分析と分析ツールの開発の3つを行い,高専および後期中等数学教育に適したeラーニングモデルがどのようなものであるかを検証することである. 令和4年度において,上記(I) 数学オンラインテスト利用における数式入力の問題の解決をはかるために,穴埋めや多肢選択を導入することにより数式入力の簡便化を図った.上記(II)については,KeTCindyを多肢選択およびSTACKで利用できるようにし探求型HTML教材として利用できるようにした.これらの成果を京都大学数理解析研究所短期共同研究集会をはじめとする国内の研究集会で口頭発表した.一方,問題の作成についての情報を整理し数学教員間で共有するためには,プログラミングの知識を必要とするが,令和4年度に達成した上記(II)に関してのみ,数学教員が容易に利用できるための改良・開発を当初計画の令和5,6年度の実施予定から前倒しして令和4年度に実施した.そのため,令和4年度に実施する予定であった,開発教材による教育実践は令和5年度に実施することになる.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オンライン学習教材として、数式自動採点が可能な数学オンラインテストシステムSTACK上に,学生自らが動かす図形やグラフを組み込む動的幾何システムKetCindyによる探求型HTML教材を導入するために,STACK上でKetCindyを利用できるようにする必要があり,その開発に時間を要した.さらに,高専等の数学教員が容易に利用できるための改良・開発を行ったため,KetCindyとオンラインテストを組み合わせた数学eラーニング教材の作成が大幅に遅れた.
|
今後の研究の推進方策 |
MoodleおよびSTACK問題に動的幾何システムKeTCindyを用いた探求型HTML教材を挿入し,学生が自ら図形やグラフを動かしながら探求することができる数学的思考力を育む自学自習コンテンツの制作に取り組むとともに,コンテンツの高専での教育実践を行う.授業実践後に学習者の履歴から学習者の躓き箇所やクラスの傾向などを知るためにテスト結果やシステムの利用時間などを含むシステムの詳細なログを解析することによって,探求型HTML教材のMoodle上での利用およびSTACK問題と組み合わせて利用した時の問題点も検証し,必要に応じて改善を図る.得られた結果を取りまとめ,成果の発表を行う.
|