研究課題/領域番号 |
22K02944
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 智和 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (80506395)
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研究分担者 |
桧垣 正吾 東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (50444097)
高橋 賢臣 大阪大学, 安全衛生管理部, 准教授 (20445844)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アンケート調査 / ヒヤリハット / 放射線利用 / 排水管理 / 安全文化醸成 / 放射線管理 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒヤリハット情報の収集と情報共有は、事故や事故に繋がる事象を減少させるツールとして様々な分野の安全性向上に役立っている。研究や医療、非破壊検査等で用いられる放射線の利用現場では、法令により事故の報告は求められているがそれに満たないトラブル等は公にならない。事故に満たないトラブルといえども発生頻度は小さいので、多くの放射線施設とその情報を共有することで、より身近なトラブルを知識として得ることが可能になり、自身の事故防止に役立たせることができる。本研究では、放射線利用の安全文化醸成のために、国内の放射線施設での事故に満たないトラブルの情報を集め、それを分析することで教材化を行う。
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研究実績の概要 |
ヒヤリハット情報の収集と情報共有は、事故や事故に繋がる事象を減少させるツールとして様々な分野の安全性向上に役立っている。研究や医療、非破壊検査等で用いられる放射線の利用現場では、法令により事故の報告は求められているがそれに満たないトラブル等は公にならない。 令和4年度は、日本放射線安全管理学会シンポジウム、同学術大会、大学等放射線施設協議会研修会、日本アイソトープ協会放射線安全取扱部会年次大会で、アンケート調査の協力を呼びかけたうえで、Microsoft formsを利用して調査を実施した。本調査は、放射線の使用方法が多岐にわたる教育研究機関の放射線施設237施設を対象に、郵送でアンケートを配布し情報提供を呼びかけた。その結果、13施設から71件のヒヤリハット情報を得た。内訳は、管理区域内の作業に関するもの(汚染以外)8件、管理区域内の作業に関するもの(汚染)17件、動物実験に関するもの5件、管理区域出入りに関するもの4件、廃棄物に関するもの4件、排水設備に関するもの10件、排水設備以外の漏水3件、排気設備に関するもの1件、その他の施設設備に関するもの3件、被ばく測定に関するもの3件、その他6件、行政手続きに関するもの1件、特定放射性同位元素の管理に関するもの2件、医療に関するもの4件であった。放射線作業に関するもの以外で、施設管理として漏水事例が多いことが判明した。 なお、日本アイソトープ協会放射線安全取扱部会年次大会では、本研究の概要とアンケート調査への協力依頼のポスター発表が、大会の最優秀ポスター賞に選ばれた。その結果、当協会情報誌であるIsotopeNews2023年4月号に本研究を紹介する記事を寄稿することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アンケート調査は、想定程度の報告件数を得て、次のステップであるヒヤリング調査を行うことが可能となった。一方で、件数に対して報告施設数が非常に少ない(同一施設が多数報告している)ので、当初予定しているヒヤリング件数を実施するにはまだ十分ではない。一方で、報告内容は多岐にわたっており、本課題の最終目標である教材を作成するために最低限の情報を得ることができているので、現在の所おおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
アンケート調査のフォームは引き続き開いておき、さらに情報提供を受け付ける。次のステップとして、ヒヤリング調査を実施する。アンケート調査では、類似のヒヤリハット事例の報告や、同一施設からの多数の報告があったことから、そのような事例を中心に調査を行う。
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