研究課題/領域番号 |
22K03009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 成城大学 |
研究代表者 |
森 由美 成城大学, データサイエンス教育研究センター, 特別任用教授 (70763910)
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研究分担者 |
飯田 洋 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80600204)
石井 雅子 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (80532415)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 健康リテラシー教育 / 生活習慣病予防 / 視機能 / ヘルスケアデバイス / 医療機器デバイス / 姿勢 / 体験型学習 / 幼児視覚健診 / 視力検査 / 視機能検査 / データサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幼稚園から大学生までの、それぞれの年齢の理解度や生活習慣に応じた健康リテラシー教育手法および評価方法を確立する。 幼少期から段階を追って、自分の身体を大切に思う心を育み、健康増進を促す行動を学び習慣づけすることにより、子どもの心身の健康を守るだけではなく、将来、高齢者の健康寿命を延伸することに貢献できる可能性があると考える。本研究では、データサイエンスの手法を活用して、ウェアラブルセンサ・デバイスによる生体データの取得・可視化や毛細血管の観察、血流の測定や視覚機能の検査など、体験型学習を通して、健康リテラシーの中でも、特に「自己探求力」を養う教育プログラムを中心に確立する。
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研究実績の概要 |
幼稚園から大学生までの、それぞれの年齢の理解度や生活習慣に応じた健康リテラシー教育手法の検討に当たり、以下の調査研究および実践を行った。 まず、幼稚園に向けた活動として、眼の健康リテラシー教育手法の検討と実践を行った。園児向けに、コミュニケーションロボットを活用した「眼を大切にする」語りかけ教育を実践した。園児の保護者・教員向けには、こどもの視機能低下予防啓発を目的としたオンデマンド講習会を実施し、アンケートにより講習会の効果や理解度を調査した。講習会の定期的な継続を希望する意見もあった。 小学生に向けた活動として、生命の大切さを体感するためのデバイス・データを活用した教育手法の検討を行い、ヘルスケアデバイスや医療機器デバイスを活用して取得データを可視化し生命の大切さを体感する体験型学習の実施に向けた準備を行っている。 中・高生に向けた活動としては、中高の教員にインタビューしながら、小学生への取り組みにさらに追加して、デバイスの取得データ分析も含めた体験型学習に向けて教材準備を行っている。 大学生に向けた活動として、生活習慣予防の対策の1つと考えられる姿勢や身体の動きに関する健康リテラシー教育手法の検討と実践を行った。①姿勢の可視化・定量評価方法および姿勢の悪さが健康に及ぼす影響についての体験的な教材を作成した。課題解決型の授業で実践し、個人差や、荷物による健康への悪影響などについてディスカッションした。②部活動(ダンス部)において転倒したり部員同士がぶつかったりすることを防ぎ健康的な美しい動作を体得するために動画像からの骨格推定手法の活用研究を行った。 その他、都会の児童・生徒との違いとして、離島の養護教員・保健師・町役場職員さんに離島の児童・生徒の健康課題についてインタビューしたところ、姿勢の悪さや肥満が課題として挙げられた。今後の協業の可能性について共同研究者と検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
政府の施策「健やか21」の中で記述されている「子どもが主体的に取り組む健康づくりの推進と次世代の健康を育む健康対策の充実」目標や健康水準の指標を組み入れながら、眼以外についての体験型「健康リテラシー教育」手法の開発を進めることができた。具体的にはデータサイエンスの手法を活用して、ウェアラブルセンサ・デバイスによる生体データの取得・可視化や毛細血管の観察、血流の測定など体験型学習を盛り込んだ内容である。 小学生から大学生までの眼の健康の実態調査を予定していたが日程調整が難しく2024年度に持ち越すこととした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、小学生から大学生までの眼の健康の実態調査を視機能専門の共同研究者と進めながら「眼の健康リテラシー教育」の教材を完成する。 眼以外についてのデータサイエンスの手法を活用した体験型「健康リテラシー教育」について、小学校・中学高校・大学の各学校において、実践、評価、改善を進める。具体的には、ウェアラブルセンサ・デバイスによる生体データや動作映像の取得・可視化、毛細血管の観察、血流の測定など体験型学習を通して、各学校の協力者と連携をとりながら、特に「自己探求力」を養う健康リテラシー教育プログラムを提案する。
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