研究課題/領域番号 |
22K03016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09080:科学教育関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設) |
研究代表者 |
日下部 展彦 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(機構直轄研究施設), アストロバイオロジーセンター, 特任専門員 (40647385)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | アストロバイオロジー / アンケート調査 / ワークショップ / 出張授業 / STEAM教育 / 科学コミュニケーション / 教材開発 / 教育評価 |
研究開始時の研究の概要 |
アストロバイオロジー(宇宙における生命)という分野は、天文学と生物学の融合領域であり、世界的にも注目されている最先端の学際的研究分野であるため、分野横断型のSTEAM教育コンテンツを作る上で適した分野である。 本研究では、アストロバイオロジーという先端的かつ学際的な分野を題材に、天文学と生物学といった様々な分野の情報を取捨選択しながら、複合的な問題に対して科学的思考を育むSTEAM教育コンテンツを開発し、ワークショップを実施する。実施したコンテンツを評価・アップデートを行い、教育現場でも実施しやすいパッケージを構築することで、科学的思考を育むことができるコンテンツの特徴を明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
2022年度に実施した「アストロバイオロジー」という新しい研究分野の認知度アンケートをもとに、簡易的な解析を行い、国内および国際学会等で発表を行った。アンケートの結果より、そもそも日本における「アストロバイオロジー」という学際的分野の認知度がかなり低いということが明らかになったため、まずは「最新科学」として広く知ってもらうことが喫緊の課題であることが浮き彫りになった。 そのため、まずは国立天文台のキャンパス公開等において、アストロバイオロジーに関連した謎解き企画を実施し、さまざまなヒントを集めつつ、総合して謎を解いていく企画を実施した。最後には、単純に知識があるだけでは辿り着けない、これまでの謎を総合した最終問題をウェブ上に用意し、体験を通して最新の科学に触れ合える企画を実施した。この企画は、子供から大人まで楽しむことができたが、小学校低学年や未就学児には難しいものであった。そのような年齢の子どもたちには、オリジナルの「宇宙生命」をお絵描きしてもらった。そのイラストを、系外惑星の背景をイメージした想像図を大型ディスプレイに表示し、その中を動いてもらう「おえかきパラダイス」というイベントも並行して実施した。子どもたちにはお絵描きを楽しんでもらい、付き添っている保護者にコンセプトを伝えることで、自然と天文学の最新分野の延長線上にある「アストロバイオロジー」という分野に触れてもらうことができた。 さらに、出張授業を国内の中学校2校に現地で行い、海外の日本人学校2校をオンラインで実施した。どちらも、系外惑星関連の研究からアストロバイオジー分野を紹介し、宇宙シミュレーションソフト(4D2U Mitaka)を用いた星空と宇宙に出て地球を俯瞰することで、宇宙と私たちがつながることを実感してもらうような出張授業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国内で実施したアンケート調査の結果について国際会議で発表を行い、キャンパス公開においてアストロバイオロジーを題材とした謎解き企画や、未知の生命のイラストを画面上で動かす企画を実施した。高価なウェブコンテンツではないが、デジタルと体験を合わせたワークショップのコンテンツをいくつか確立することができたため、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2022年に実施したアンケート調査の結果をさらに精査し、その特徴を捉え、国際会議で発表する。また、同様の調査を2024年度も実施し、変化があったかを探る。謎解きイベントなどのワークショップを今年も実施し、アップデートを行う。
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