研究課題/領域番号 |
22K03027
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
畑中 美穂 名城大学, 人間学部, 教授 (80440212)
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研究分担者 |
松井 豊 筑波大学, 働く人への心理支援開発研究センター, 主幹研究員 (60173788)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 新型コロナ(COVID-19) / 消防職員 / 救急隊員 / ストレス / メンタルヘルス / 新型コロナ / 救急活動 / ストレス対策 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、以下の3点を検討する。 ① 研究時点において直近の流行期における現場職員の身体的・心理的負担やストレス等の状態を把握し、どのような活動や現場の問題が救急隊員のストレスと関連しているかを検討する。 ② 消防本部を対象とした調査を行い、各消防本部で実施されてきた対策や残存する課題の内容を収集・整理する。 ③ 新型コロナ禍の救急活動を担う職員に対して望まれるメンタルヘルス対策を、有識者(災害救援者や病院職員のメンタルヘルス対策に携わる専門家等)に対する面接調査によって把握する。 上記の検討をふまえ、パンデミック下の救急活動に伴うストレスに関する有効な組織的対策のあり方を検討し、提案する。
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研究実績の概要 |
長期化する新型コロナ禍における救急現場のストレスや心理的負担の実態とその規定因を明らかにすることを目的として、以下の2つの調査を完了した。 (1)救急現場への出場頻度が高い職員や救急活動を管理する職員(計12名)を対象に予備的面接調査を実施し、新型コロナ禍のストレスの変化や現場の工夫、長期的な影響と残っている課題などを検討した。 (2)予備的面接調査をもとに設定した調査項目を用いて、全国の消防職員を対象としたオンライン調査を実施し(有効回答者2244名)、第六波(2022年1月)以降の救急活動におけるストレスや、実施されている対策および要望する対策などを尋ねた。調査の結果、資器材の在庫状況に関わる不安など、流行初期から改善された内容も一部確認されたが、感染不安や搬送の長時間化、業務過多の問題など、救急現場の様々な負担やストレスは、流行当初から2年以上経過した第六波以降においても軽減されておらず、悪化していた。また、実施されている対策と現場職員が望んでいる対策に解離がみられ、必要な対策が進んでいないことも確認された。 上記の調査結果についてプレスリリースを行い、新型コロナ禍対応に関して残存する現場の問題を改善し、今後のパンデミックに備えるための対策と提言について発信した。研究成果は、新聞2紙(毎日新聞2023年10月26日東京版朝刊、中日新聞2023年12月8日朝刊)に取り上げられた。 加えて、翌年度(令和6年度)に実施する消防本部に対する面接調査のために、調査票を作成し、調査協力依頼を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ流行期(令和4年7月~9月の第七波、および令和4年10月下旬~令和5年1月上旬の第八波)の影響のため、全国の消防職員を対象としたオンライン調査の実施が約1年遅れとなり、その後の消防本部調査の開始も当初計画より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
消防本部調査を可能な限り早く完了する。また、本年度の後半には、メンタルヘルス対策の専門家や実践家に対する面接調査を実施する。
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