研究課題/領域番号 |
22K03031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 神戸女学院大学 |
研究代表者 |
木村 昌紀 神戸女学院大学, 人間科学部, 教授 (30467500)
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研究分担者 |
塩谷 尚正 梅花女子大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00756231)
北小屋 裕 京都橘大学, 健康科学部, 専任講師 (30717640)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 119番通報 / 通信指令員 / 援助要請 / 映像通報システム / ♯7119 / エマージェンシーコール / 緊急事態 / 救急 / 対人コミュニケーション / 市民 / 感情 / 世代 / コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、市民と通信指令員による緊急事態のコミュニケーション(119番通報)の心理メカニズムを実験社会心理学的手法で解明し、円滑な通信方法を提案することである。 119番通報は、面識のない市民と専門家が、時間的に切迫する中で、人命や被害規模を左右する情報伝達を音声で行う、極めて重要かつ困難なコミュニケーションである。この通信では、共通の基盤に乏しい中で、対人感情制御しながら迅速・正確な意思伝達が求められる。本研究は、市民と通信指令員それぞれを対象とする模擬通報実験を軸に据え、半構造化面接とWeb調査を補助的に用いて心理メカニズムを総合的に検討し、改善方法を提案する。
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研究実績の概要 |
本プロジェクト全体の研究目的は、市民と通信指令員による緊急事態のコミュニケーション(119番通報)の心理メカニズムを実験社会心理学的手法で解明し、円滑な通信方法を提案することである。 まず、前年度に実施した、若者と年長者を対象とする映像通報システムを用いた模擬通報実験の結果を日本心理学会大会で発表した。その後、論文投稿に向けて論文執筆準備を進めている。 次に、119番通報の抑制(緊急時の援助要請の抑制)実態と心理に関するオンライン調査を実施した。また、映像通報システムや救急相談ダイヤル(♯7119)の認知度調査も行った。これらのデータ解析を行い、複数の学会や消防本部や消防学校で発表した。 さらに、これまでに実施した119番通報の事前知識が迅速性と正確性に及ぼす影響についての投稿論文が審査を経て公刊された。 本プロジェクトの研究成果について、第26回日本臨床救急医学会総会・学術集会での教育講演、日本心理学会第87回大会でのポスター発表、日本行動科学学会第39回ウィンターカンファレンスのシンポジウム、第127回近畿救急医学研究会での基調講演、第6回通信指令シンポジウムでのパネルディスカッションで発表した。また、大阪府医師会主催の泉州南メディカルコントロール協議会の講演、大阪府立消防学校での研修、豊田市消防本部での研修、青森県消防学校での特別教育、愛媛県消防長会での研修会、兵庫県消防学校での研修、高知県消防長会での研修、秋田県主催の研修、神奈川県消防学校での研修で講演や講義を行っている。これらの場でのディスカッションを経て、次年度の研究遂行に活かしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までの研究成果が論文として公刊され、複数の学会でも発表することができた。それと並行して新たな調査を実施して、そのデータ解析を進めて学会等で発表することができた。さらに全国の消防本部や消防局でも発表し、意見交換でき、研究成果を社会的に還元しながら、これからの研究に向けて多くの示唆を得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究結果を学会発表し、論文化していく。次年度は論文執筆により注力していきたい。加えて、通信指令員の専門的職務技能に関するインタビュー調査や質問紙調査も実施していく予定である。
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