研究課題/領域番号 |
22K03080
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
岡本 真彦 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (40254445)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 文章題 / 数学的語彙 / スキーマ / 数感覚 |
研究開始時の研究の概要 |
成人を対象とした実験的研究によって、算数文章題に独自の認知機能である可能性が高いとされる数学語彙、スキーマ知識、数感覚が文章題の解決過程にどのような役割を果たしているのかを明らかにした上で、小学生を対象にした検討に移行する。これらの研究成果に基づいて、スキーマプライミングテストを用いた文章題の解決の訓練プログラムを開発し、その効果を検証する。
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研究実績の概要 |
本研究では、①成人を対象として数学語彙、数感覚、スキーマ構築の3つの要素の相互作用プロセスを明らかにすること(研究1)、②児童を対象として、数学語彙、数感覚、スキーマ構築の3つの要素が文章題解決の分散をどの程度説明できるのかを検討すること(研究2)、③スキーマプライミング課題を用いた訓練が文章題解決の成績向上にどの程度寄与するのかを検討すること(研究3)の3つの研究を2022年度から2024年度の3年間をかけて実施する。 2022年度は、成人を対象として、スキーマプライミング課題を用いて、比較問題と長方形問題の解決において、数学語彙、数感覚、数学問題スキーマがどのように関連しているのかを実験的に検討する予定であったが、文章題解決課題を行いその読み時間を測定する課題に変更して実験を行った。実験1では、問題文中に含まれる単語の親密度を操作し、それらを含んだ文章題の問題文の読み時間及び式選択時間を測定し、単語親密度が低い単語を含む問題を読む場合に、割当文の読み時間が長くなることを明らかにした。この結果は、変換段階に単語親密度が影響することを示す結果とも解釈できるが、他の実験結果からは、割当文を読んでいる過程で統合が行われている可能性を示唆する結果が得られた。そこで、実験2では、関係文に含まれる単語の親密度を操作した実験を行った結果、単語の親密度が統合段階にも影響することを明らかにし、単語親密度は文章題の解決の変換と統合の2つの段階に影響することを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2つの実験を行い一般的語彙の親密度が文章題解決の統合過程に影響していることを明らかにできた。
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今後の研究の推進方策 |
小学生を対象とした実験を行うために、オンライン実験環境を構築する必要がある。
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