研究課題/領域番号 |
22K03085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10020:教育心理学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
小池 はるか 東海大学, 児童教育学部, 准教授 (60530714)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 共感疲労 / 反芻 / 省察 / 保育者 / 小学校教諭 / 保育者養成・教員養成 |
研究開始時の研究の概要 |
保育者・小学校教諭の精神的健康悪化の要因の1つが共感疲労である。その共感疲労に影響する要因として反芻・省察が挙げられるが,我が国では反芻・省察が保育者・小学校教諭の共感疲労に影響するのかを確認する,体系的な研究は存在しない。また,共感疲労の蓄積及び反芻・省察の長期的な影響を示すためには,追跡調査が必要である。本研究は,保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生の反芻・省察が共感疲労に与える影響の検討を目的とした縦断的調査を実施する。
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研究実績の概要 |
保育者・小学校教諭の精神的健康悪化の要因の1つが共感疲労である。その共感疲労に影響する要因として反芻・省察が挙げられるが,我が国では反芻・省察が保育者・小学校教諭の共感疲労に影響するのかを確認する,体系的な研究は存在しない。また,共感疲労の蓄積及び反芻・省察の長期的な影響を示すためには,追跡調査が必要である。本研究は,保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生の反芻・省察が共感疲労に与える影響の検討を目的とした縦断的調査を実施する。具体的には,研究期間内に,反芻が保育者・小学校教諭の共感疲労を高め,省察が共感疲労を低減するかを同一対象者に対し3年間にわたって調査する(研究1・WEB調査)。また,反芻が保育者養成校・教員養成校の学生の共感疲労を高め,省察が共感疲労を低減するかを同一対象者に対し3年間にわたって調査する(研究2・質問紙調査)。これまでに,2年目の調査を済ませ,研究1では現役の保育者・小学校教諭484名(男性241名,女性243名),研究2では保育者養成校・教員養成校の学部2年生 90名から回答を得た。研究1については,2年目の共感疲労を従属変数とし,1年目の反芻・省察を独立変数として,重回帰分析を行なった。その結果,1年目の反芻は,有意な正の標準偏回帰係数を有していた。すなわち,当初の予測通り,1年目の反芻の強さが共感疲労の高さと関連していることが示された。研究2については現在分析中である。研究1の結果については,2024年度に国際学会で発表予定である。研究2の結果についても,2022年度に取得したデータを分析し2023年度に国際学会で発表済み,2023年度に取得したデータの分析結果は2024年度に国内学会で発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,研究対象となる現役の保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生に協力を求め,2年目の調査を実施することを目標としていた。当初の予定よりも少ない人数であるが,現役の保育者・小学校教諭,保育者養成・教員養成校学生ともに分析に耐えうる人数の協力を得ることができた。今年度の研究成果をもとに,2024年度に1つの国際学会,1つの国内学会で発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究対象者は当初の予定よりも少ない人数であるものの,それ以外の点はこれまで順調に進捗しているので,次年度以降もこれまでのデータ収集と解析を引き続き行う。3年目の調査について,現在,東海大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会に許可申請中である。また,次年度が最終年度であり,データ収集が終了するため,3年間のデータを分析し論文執筆・投稿を行う予定である。
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