研究課題/領域番号 |
22K03107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 名古屋学芸大学 |
研究代表者 |
浜田 恵 名古屋学芸大学, ヒューマンケア学部, 准教授 (00735079)
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研究分担者 |
黒田 美保 帝京大学, 文学部, 教授 (10536212)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 社会性発達支援 / 児童発達支援 / 保育等集団場面 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では、自閉スペクトラム症(ASD)に代表される、社会性発達支援を必要とする就学前の幼児の支援機関として児童発達支援が整備されてはいるものの、有効な方法やその後の保育等集団場面への効果的な橋渡しについては確立していない。そこで本研究では、ASD幼児に対して共同注意と遊びの発達について、(1) 児童発達支援事業所の職員による社会性発達支援介入の効果検証、(2) 集団適応のための支援や保育士等への研修を行い、関わりに連続性を持たせることによる効果検証、の2点を行うことを目的する。増加する支援ニーズに応え、個別支援から保育等集団場面への効果的な移行のあり方を検討する。
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)に代表される、社会性発達支援を必要とする幼児に、いかに発達促進的で効果のある支援を行うかは重要な課題である。本研究ではASD幼児に対して共同注意と遊びの発達を促進する介入の効果検証を行うこと、児童発達支援における個別支援から保育等集団場面への橋渡しをすることで連続性のある関わりを行い子どもの適応を検証することを目的としている。 [研究1] 今年度は、対照群となる2カ所の児童発達支援事業所において、参加者を募集し、調査を実施した。具体的には、幼児本人への行動観察検査としてADOS-2、SPACE、発達検査として新版K式発達検査、適応行動の測定として保護者に対してVineland-II適応行動尺度を行った。視線計測装置Gazefinderも予定していたが、機械の不具合により実施ができなかった。2つの事業所で合計11名の参加者が得られ、各参加者に介入前・介入後に相当する期間として、4ヶ月程度の間を空けて上記の検査を行った(ただし、ADOS-2は自閉スペクトラム症の重症度を見るためであったため、介入前の1回だけ行った)。検査以外は事業所での通常の支援介入を行なってもらった。今後は、介入群となる事業所(社会性発達支援を行う事業所)における効果検証が必要である。 [研究2] 今年度は、保育等集団場面における支援方法の検討のために1組の親子および親子が通う児童発達支援事業所・保育園の協力を得て、保育園を5回訪問した。事業所が保育園において集団生活の助言を行うために、必要と思われる事項について、実際に幼児を支援しながら検討した。全6回程度の内容について草案を作成することができた。今後はより多くの親子の協力を得て実際にプログラムの内容として実施し、効果の検証が必要である。また、保育士対象の勉強会を立ち上げた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
[研究1]について、介入群の検証に至ることができておらず、予定より遅れている。ただし、[研究2]に関しては、実際に保育園に訪問し、園の先生方と相談することができたこと、また、保育士対象の勉強会を開始することができたことから、予定以上に進んでいる。したがって、このように評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、介入群となる事業所(社会性発達支援を行う事業所)における幼児の社会性発達支援の効果検証が必要である。対象となる事業所とは実施の期間等について相談を進めている。また、保育等集団場面における介入は、現在、2名の親子から園の訪問の許可が得られているため、事業所と保育等集団場面の介入プログラムについてより精緻化していく予定である。
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