研究課題/領域番号 |
22K03111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
久保 信代 関西福祉科学大学, 心理科学部, 准教授 (40449848)
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研究分担者 |
牧之段 学 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (00510182)
北村 聡一郎 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (10714389)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / アタッチメント / 成人アタッチメント面接 / 逆境的小児期体験 / 小児期体験 / 医学生理学的影響 |
研究開始時の研究の概要 |
自閉スペクトラム症(ASD)児は虐待の対象になりやすく、その結果受けた逆境的体験はASDの重症化を含め、様々な医学・生理学的影響を心身に残す。しかし、成人ASD者の調査によって生育期のアタッチメント形成不全の影響を客観的にリトロスペクティブに評価した研究はほとんどない。本研究では、成人ASD者30名に対して成人アタッチメント面接(AAI)を行い、アタッチメント表象の質について客観的評価を行う。同じ被験者に対しASD症状および精神疾患、脳科学・精神医学的評価を行い、生育期アタッチメント形成と成人後の障害・疾患、医学・生理学的影響の関連性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、アタッチメントの質とASD症状およびASD症状や精神疾患との関連性、それらに関連付けられる脳科学・精神医学的な知見の関連性を明らかにすることを目的としている。そのために、成人アタッチメント面接 (Adult Attachment Interview: AAI)を成人自閉スペクトラム症(ASD)者30名に対して行い、別途研究分担者が行った逆境的小児期体験(ACEs)、Child Abuse and Trauma Scale (CATS)と共に、アタッチメントと脳科学的・医学的な知見を関連づけて、検討する。 令和4年度は、実施機関(奈良県立医科大学)研究倫理審査委員会の承認を得て、AAIを実施した。すでに研究分担者(牧之段ら)によって、ACEs、CATS、脳科学的、医学的データ(核磁気共鳴画像法(MRI)による脳形態・機能の画像診断 、血液検査による免疫や各種ホルモンに関する評価など)を取得済みの高機能ASD者に対して研究協力を申し込み、応じてくださった方には研究の目的、方法、参加の任意性、参加のメリットとデメリット、中断の自由と不利益を被らないこと、公表の仕方、プライバシーの保護について記載した文書をもって説明し、文書で同意を得た。 AAIの実施に際しては、実施施設(奈良県立医科大学附属病院)における新型コロナウィルス感染予防対策に準じた方法で行った。 3月末までに17名分のAAI実施データを得ることができた。現在、逐語記録を作成し、AAIプロトコルに基づいて分析を行っている。分析はAAI実施者(久保)の他に、研究協力者(Kazuko Y. Behrens)にも分析の依頼をしており、評定の信頼性を担保する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実施施設における研究倫理審査委員会の承認を得て、研究対象者を募集し、AAIを開始した。現在までに研究に必要な30名のうち、17名分のデータを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は新規13名分のAAI実施データを得る予定である。加えてAAIプロトコルに基づいた分析、分類を行う。
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