研究課題/領域番号 |
22K03134
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 京都文教大学 |
研究代表者 |
倉西 宏 京都文教大学, 臨床心理学部, 准教授 (40624284)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 悲嘆 / グリーフケア / 遺児 / 小学生 / プログラム / グループ / 配偶者との死別 / マルと家族画 / ナラティブ / 丸と家族画 / グリーフケアプログラム / 保護者 / 死別 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、親を亡くした子ども(遺児)とその保護者へのグループによるグリーフケアプログラムの効果測定を行うことを目的としたものである。具体期には以下の2つの内容を実施する。 ①小学生遺児を対象とした遊びと語りを中心にしたグリーフケアプログラムを実施し、その心理的変化を分析する。 ②その遺児の保護者(つまり配偶者との死別遺族)に対しても語りと芸術療法を中心としたグリーフケアプログラムを並行して実施し、遺児の変化との連動性も含めて効果測定を行う。 効果測定は悲嘆、PTSD症状、さらに人格変化または人間的成長について行う。さらに遺児については、保護者からの行動面に関する観察報告からも評価を行う。
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研究実績の概要 |
父親または母親を亡くした小学1~6年生の子どもとその保護者6組を対象にグリーフケアプログラム「ひまわり*こはこ」を実施した。詳細を以下に記載する。 週に1回90分の合計8セッションのプログラムを行った。同じ遺児同士での遊びやグループワークを取り入れた仲間関係を深めることを目的としたアクティビティと、家族やグリーフケアを直接的・間接的に扱っていくグリーフワークを実施した。子ども一人ずつに臨床心理を専攻している大学院生を担当セラピストとして設定した。さらに全体を運営するファシリテーターは研究代表者である臨床心理士・公認心理師が行い、サブファシリテーターは大学院生が担当した。保護者グループではこれまでの死別体験や子育ての体験を共有すると共に、お互いに必要な情報を交換したり、様々なものごとに関してどのように対処しているのか等をわかちあう時間とした。保護者グループでは臨床心理士・公認心理師両資格保持者がメインファシリテーターを担当し、そこに大学院生2名がサブファシリテーターとして入った。 また、プログラムの事前にインテイクセッション、プログラム終了翌月に振り返りセッション、終了6か月後に追跡セッションを行った。 効果測定はプログラム内での表現、事前事後の各セッションでの様子や語り、さらに複雑性悲嘆質問票と家族関係を見る描画法「マルと家族画」の変化から検討を行った。 上記プログラムの準備・実施が23年度の主な活動であり、1クール目のデータ収集を終えることができた。 さらに死に関しての思索を行うために、死にまつわる臨床事例の事例研究にも取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
23年度に実施予定であったグリーフケアプログラムを予定通りに全て実施することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
24年度は23年度に実施した成果について学会発表を行う、それらを踏まえて論文として形にしていく作業に入る。具体的には日本心理臨床学会43回大会での発表を予定しており、そこでのディスカッションの内容も踏まえて論文化を進める。 また、24年度も継続してグリーフケアプログラムを実施する。23年度は2か月間に毎週実施するという短期集中型で行ったが、24年度は月に1回を1年間通して実施する形で行う。そのような集中形式と間隔をあけた形式とで効果の差異についても検討を行いたい。
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