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発達障害児の心理教育ファシリテーター養成プログラムの開発:身体的特性への介入

研究課題

研究課題/領域番号 22K03143
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

山田 美穂  お茶の水女子大学, コンピテンシー育成開発研究所, 教授 (30610026)

研究分担者 砂川 芽吹  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (70823574)
石丸 径一郎  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (30435721)
高橋 哲  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (10886914)
平野 真理  お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (50707411)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード発達障害 / 心理教育 / コンピテンシー育成 / 自閉スペクトラム症 / ダンス/ムーブメントセラピー / 心理職養成 / 大学院教育 / 卒後教育 / 臨床心理学教育
研究開始時の研究の概要

心理的支援へのニーズが増大・細分化する中で,特に発達障害がある人に対しては自己の「こころとからだ」の理解や対処の修得につながる包括的支援が求められており,支援者も身体への介入を含めた実践コンピテンシーを修得する必要がある.
本研究では,発達障害児対象の心理教育のファシリテーター養成プログラムを開発する.ダンス/ムーブメントセラピーによる心身支援技法を用いて,まず大学院生スタッフによる発達障害児への心理教育グループの実践研究を行う.その結果を基に,大学院生用の学内トレーニング,さらに現任者用のオンライントレーニングのプログラム開発を行い,最終的にパッケージ化して公開し,実用化を図る.

研究実績の概要

本研究では(1)ASDのある女児への心理教育グループ実践研究,(2)大学院生用ファシリテーター養成プログラムの開発,(3)現任者用ファシリテーター養成オンラインプログラムの開発を計画しており,本年度は、(1-1)ASD女児への心理教育プログラム実践を継続しつつ、 (2-1)大学院生用トレーニングプログラムの開発と実践を完了し、(2-2)大学院生用トレーニングプログラムの効果検証を進めた。さらに(3-1)現任者用オンラインプログラムの開発を行い、プログラム参加者の募集ができる準備を完了している。
(1-1)では小学校低学年のASD女児を対象に,対面の実践を2クール(個別・ペア各1ケース)行った。また、これまでの親子対象の実践からの発展として,保護者グループを1クール行うことができた。
(2)では昨年度行った(1-2)ファシリテーターに必要なコンピテンシーの分析・定式化をふまえて、臨床心理学専攻の大学院生8名を対象にダンスセラピーの理論と技法をベースとしたトレーニングプログラムを1クール(計6回)実施し、自己評価アンケート、スマートグラスを用いた生理学的データ、トレーニング日誌等のデータを収集した。また、ダンスセラピーの他にも心理療法(箱庭、コラージュ)や心理アセスメントのトレーニングプログラムを実践した。
(1)(2)の結果については分析を継続中であるが、毎回のセッション前後の描画の比較からは心身状態へのポジティブな効果が明らかであり、また参加者の発言や記述には各クールを通した心身の向き合い方の変化が報告された。これまでの実践については調査研究、臨床事例研究、発達実践研究として口頭発表や論文投稿を行っており、論文執筆・投稿に関する学会シンポジウムでの発表の機会を与えられる等、研究の方法論の開発も含めた成果公表を展開しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度に予定していた研究課題はおおよそ達成することができた。
(1)ASDのある女児への心理教育グループ実践研究は本年度で終了予定であったが、ケース数を増やし、保護者グループなど多様な形態の試行によりさらなる研究成果が見込まれると判断し、次年度も継続することとした。
(2)大学院生用ファシリテーター養成プログラムの開発については、データ分析がやや遅れているが、次年度に成果発表予定である。(3-1)現任者用オンラインプログラムの開発は予定通り本年度中に準備完了しており、次年度早々から(3-2)現任者用オンラインプログラムの実施に着手できる状況である。

今後の研究の推進方策

本年度の実績をふまえ,次年度は(3-2)現任者用ファシリテーター養成オンラインプログラムの実施と公開が,主な研究内容となる.
当初の計画では、現任者用プログラムはオンラインでの実践を中心としていたが、感染症等をめぐる施策が緩和され、対面での開催がしやすくなったこと、これまでの研究実践を通してグループの参加者同士の相互支援的関係の形成もプログラムの効果に寄与する大きな要因であることが確かめられたことから、対面実践中心に変更することとした。特にトレーニングのニーズの高い若手心理専門職を対象にプログラム参加者を募集する。募集活動は連携研究者の協力のもと行う予定である。
この変更に伴い、オンライン実践用に動画教材を作成する計画であったが、様式をハンディなテキスト教材に変更して作成を行う。教材完成後、成果公開の一環として書籍で出版することを検討している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 1件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 自閉スペクトラムのある小6女子とのこころとからだプログラム―あまなつ茶ぁむでの自己表現の取り組み―2024

    • 著者名/発表者名
      橋 優実・加藤 桃・最首 優希・Vabulnik Mariia・河田 あかり・砂川 芽吹・山田 美穂
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要

      巻: 25 ページ: 119-130

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 博士後期課程「障害臨床論」授業報告―博士論文研究をめぐる「戸惑い」についてのグループ自己研究―2024

    • 著者名/発表者名
      河田 あかり・岩根 由佳・岡本 みどり・加藤 碧子・中山 晶衣・山田 美穂
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要

      巻: 25 ページ: 169-179

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] お茶の水女子大学心理臨床相談センター第2回公開セミナー開催報告2024

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂・石丸 径一郎・砂川 芽吹・高橋 哲・平野 真理・山口 千晴・児玉 美希・森 裕子・笠原 千秋・出水 友理亜・廣田 愛海・岡本 みどり・金澤 英莉・河田 あかり・此下 千晶・ORUM DESIREE・最首 優希・齋藤 仁美・髙橋 あゆみ・岩壁 茂
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要

      巻: 25 ページ: 181-193

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 序文 大学教育における「わたしのからだ」2024

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 雑誌名

      ダンスセラピー研究

      巻: 16

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] レジリエンスを引き出す箱庭の活用2024

    • 著者名/発表者名
      平野 真理
    • 雑誌名

      精神療法

      巻: 50 ページ: 47-53

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Dance/movement therapy pedagogy with Japanese psychology graduate students: facing ‘haji’2023

    • 著者名/発表者名
      Yamada Miho、Kawano Tomoyo
    • 雑誌名

      Body, Movement and Dance in Psychotherapy

      巻: Published Online 号: 2 ページ: 1-15

    • DOI

      10.1080/17432979.2023.2245431

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 自閉スペクトラムのある女の子の親子支援プログラム : 試行実践と課題2023

    • 著者名/発表者名
      砂川 芽吹・山田 美穂
    • 雑誌名

      発達心理学研究

      巻: 35 ページ: 145-158

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ソマティクスを基盤とする教育実践における教師の身体知─協働的インタビューとムービングTAEを用いた言語化の試み2023

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂、橋本 有子
    • 雑誌名

      質的心理学研究

      巻: 22 ページ: 25-44

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 自閉スペクトラム症のある女の子の親子プログラム「あまなつ茶ぁむ」の実践:オンラインでの試行事例2023

    • 著者名/発表者名
      河田 あかり、槇 菜々子、山下 美和、砂川 芽吹、山田 美穂
    • 雑誌名

      お茶の水女子大学心理臨床相談センター紀要

      巻: 24 ページ: 45-56

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 身体・感情・共感 ダンスセラピーの実践2023

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 雑誌名

      精神療法

      巻: 49 ページ: 70-72

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 恥をほどいて躰は踊る2023

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 雑誌名

      臨床心理学

      巻: 23

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 論語を身体で表現する:ダンスセラピーの視点を取り入れた教育実践2022

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂、山部 英之
    • 雑誌名

      ダンスセラピー研究

      巻: 14 ページ: 39-41

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 実践者=研究者を含む,初めから論文にしようとは思っていなかった,実践研究の実践から(学会企画シンポジウム「実践論文がつなぐ研究と実践:査読、研究倫理、論文執筆のポイント」)2024

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 自閉スペクトラムのある女の子の親子支援プログラム「あまなつ茶ぁむ」の実践報告2024

    • 著者名/発表者名
      砂川 芽吹
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会 会員企画ラウンドテーブル「発達障害のある女の子・女性の『多様性のある生き方』への支援~ 各地域の実践から検討する ~」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 実践論文を執筆して2024

    • 著者名/発表者名
      砂川 芽吹
    • 学会等名
      日本発達心理学会第35回大会 学会企画シンポジウム「実践論文がつなぐ研究と実践 査読,研究倫理,論文執筆のポイント」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 趣旨説明(大会参加者限定シンポジウム「からだでまなぶ〇〇実践:ダンス/ムーブメントが育むコンピテンシー」)2023

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 学会等名
      日本ダンス・セラピー協会第32回学術研究大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 大学院生の心理教育実践コンピテンシーの育成:自閉スペクトラム症のある女の子の「こころとからだ」プログラムを通して2023

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂・砂川 芽吹・石丸 径一郎・髙橋 哲・平野 真理
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第42回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 自閉スペクトラムのある女の子の「こころとからだ」プログラム:7歳女児とその母親への実践より2023

    • 著者名/発表者名
      砂川 芽吹・山田 美穂
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第42回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Developing Competency in Psychoeducation Staff Members Using Dance/Movement: Online Program for Girls with Autism Spectrum Disorder2022

    • 著者名/発表者名
      Miho Yamada, Mebuki Sunagawa
    • 学会等名
      American Dance Therapy Association 57th Annual Conference
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 「論語」の知恵をからだで学ぶ:教室にダンス/ムーブメントを取り入れる試み2022

    • 著者名/発表者名
      山部 英之、山田 美穂
    • 学会等名
      日本ダンス・セラピー協会第31回学術研究大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 「被傾聴体験」による院生の経験的学びに学ぶ(山田美穂・山本力)2022

    • 著者名/発表者名
      山田 美穂
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第41回大会 (教育・研修委員会企画シンポジウム 心理臨床の初学者に学ぶ -教育・研修における相互作用-)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [備考] あまなつ茶ぁむ

    • URL

      https://sites.google.com/view/amanatsu-charm/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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