研究課題/領域番号 |
22K03152
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 聖学院大学 |
研究代表者 |
伊藤 亜矢子 聖学院大学, 心理福祉学部, 教授 (50271614)
|
研究分担者 |
下田 芳幸 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (30510367)
坪井 裕子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (40421268)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | スクールカウンセリング / 常勤化 / 外部性 / スクールカウンセラー養成 / 国際比較 / 専門性 / スクールカウンセラー教育 |
研究開始時の研究の概要 |
スクールカウンセラー(以下SC)の全校型支援は、国際的にも推奨され、日本でも「チーム学校」などで必要性が増している。一方で、日本のSCの特徴である「外部性」は、教師集団の外部と捉えると、教師との協働やSC常勤化についての慎重論にも繋がる。SCの「専門性」や「役割」が明確であれば、深い協働や常勤職であっても、教師と異なる専門性の点で実質的な「外部性」を担保できると考えられる。そこで本研究では、常勤SCの協力を得て、常勤SCにも通用するSCの専門性と役割の明確化、外部性についての論考を行う。具体的には、先駆的に配置されている常勤SCと非常勤SCへの質問紙と面接での調査、米国等との比較等を行う。
|
研究実績の概要 |
【研究1】セルフスタディ型質問紙については、令和3年度末に先行実施した調査結果を分析し、常勤と非常勤のスクールカウンセラーにおける役割意識や実践の違いについて知見を得た。それらの一部を報告書にまとめ、令和5年度には国内学会および国際学会で発表予定である。また、外部性について、平成7年度の公立学校におけるスクールカウンセラー導入開始の前後から現在までの、スクールカウンセラーの役割や外部性に関連した論文を収集し、検討した。現在も継続中であり、令和5年度にはそれらをまとめて、調査に繋げる予定である。また令和4年度には、スクールカウンセラーの役割に関連して、学校心理学と学校臨床心理学のそれぞれを母体とするスクールカウンセラーの実践について、学問的基盤や得意とする実践役割の違い等について論考し、学会誌にまとめた。 【研究2】国際動向に照らしてのスクールカウンセラーの役割の検討については、共同研究者Dahir氏と、コロナ禍におけるスクールカウンセラーの役割について学会発表を行った。また、The International Society For Policy Research And Evaluation In School-Based Counseling (ISPRESC)のメンバーにより、米国はじめ13か国が参加して、新たにスクールカウンセラーの役割定義や活動指針などスクールカウンセラー活動モデルについて、各国の資料を持ち寄っての比較研究を開始した(総括Carey氏)。令和5年3月に13か国から一次データが集積し、現在Carey氏を中心に検討中である。またASCAモデル著者の一人であるDahir氏とのオンライン交流を継続的に行い、ASCAへのオンライン参加を継続して、情報収集を続けている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和4年度前半は研究代表者の異動と新型コロナ感染症の影響によって、調査実施について分担者同士の協議を十分に行えない状況であったため、当該年度における調査実施を見送り、前年度に先行実施した調査結果の分析や文献研究を優先したため。また必要な研究補助者の対面雇用なども難しかった。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度には研究機関の異動があったが、後半には、研究環境を少しずつ整えられたことから、令和5年度には文献資料の分析や分担研究者との協議を本格的に再開する。また、令和3年度末以降に公表されたスクールカウンセラーの常勤化に関連する調査報告書など最近の研究動向も踏まえて、調査実施に向けた準備を着実に行う。また令和5年度には、前年度にコロナ感染症拡大のため参加できなかった国際学校心理学会についても対面参加し、発表と研究交流の機会を得る予定である。
|