研究課題/領域番号 |
22K03183
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
桂川 泰典 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (20613863)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | VCP / 遠隔心理療法 / オンラインカウンセリング / ドロップアウト / セッション評価 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスの世界的流行によってVCP(Videoconferencing Psychotherapy)のニーズが急激に高まっている。VCPの治療効果は対面心理療法に劣らないという研究知見が多くみられる一方でVCPのドロップアウト(DO)率は非常に高いとされる。本研究は、VCPにおけるDO要因を探索するとともに、初期面接においてセラピストへの介入を行うことでDOの予防理論構築を目指す。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルスの世界的流行によってオンラインビデオカウンセリング(VCP:Videoconferencing Psychotherapy)のニーズが急激に高まっている。しかし、VCPのドロップアウト(治療中断)率は非常に高く、2回目以降のカウンセリング継続を希望しない割合は7割にもおよぶ一方、中断理由の詳細は明らかになっていない。 本科研研究の目的は,以下であった。1. VCPにおけるクライエントニーズと提供サービスの実態把握,2. VCPにおけるドロップアウトおよび治療効果を予測する要因の仮説構築,3. カウンセリングニーズの調整介入,治療関係へのコンサルテーション介入等を通して,適切な治療環境を構築し,ドロップアウト率および治療効果向上を目指す。 2022年度は,1を実施するとともに2の仮説変数を抽出した。民間企業において実施されたVCPデータを用いて,利用実態の記述を行うとともに,1‐2回目のセッション間のドロップアウト/継続を予測する説明変数の探索を目的として階層的ロジスティック回帰分析を行った。その結果,セラピストの臨床経験年数が長いと継続しやすい傾向,クライエントがカウンセリングセッション終了時に「効果を実感」すると継続しにくく,カウンセリングに対する「効果の予感」を感じると継続しやすい傾向が示された。今後は,cl.の症状の程度,また治療効果を測定の指標に含めることで,カウンセリング継続の必要性が高いと推察されるcl.におけるドロップアウト要因の検討を行うとともに,「効果の予感」等,カウンセリングへの期待をより精緻に定量化し,介入操作を行う等の前向き研究が求められる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画は順調に推移しており,年度内に論文刊行までを達成できた。
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今後の研究の推進方策 |
実績概要にある,計画の2および3を進展させる。共同研究企業との定期的な研究討議,契約締結,倫理申請等は進めており,準備が整い次第,調査項目の実装手続きとデータ取得に以降する予定である。
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