研究課題/領域番号 |
22K03191
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
片柳 章子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 特任研究員 (80792407)
|
研究分担者 |
伊藤 正哉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 部長 (20510382)
大江 美佐里 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (40373138)
牧田 潔 愛知学院大学, 心理学部, 教授 (00455560)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 心的外傷後ストレス症 / 認知処理療法 / 青少年 / トラウマケア / 心理教育 / 心的外傷後ストレス障害 |
研究開始時の研究の概要 |
従来のPTSDやその治療研究は成人か子どもを対象としており、その狭間にある青少年期のトラウマの問題は取りこぼされてきた。青少年期は仲間集団などで社会性を発達させる一方で、いじめや体罰、虐待、性犯罪、ハラスメント等の対人関係に起因するトラウマ被害に遭う可能性が高い。そこで本研究ではPTSD症状に苦しむ青少年の多様なニーズに応えうる治療法の開発を目的として、1つめの研究では、青少年期に特化した認知処理療法の有効性と安全性の検証を行い、2つめの研究では、ウェブベースの青少年に対するトラウマ心理教育プログラムを開発する。
|
研究実績の概要 |
従来の心的外傷後ストレス障害(Posttraumatic Stress Disorder; PTSD)やその治療研究は成人か子どもを対象としており、その狭間にある青少年期のトラウマの問題は取りこぼされてきた。青少年期は、周囲の影響を受けながら一人の大人として自分を確立する時期であり、仲間集団などで社会性を発達させる一方で、いじめや体罰、虐待、性犯罪、ハラスメント等の対人関係に起因するトラウマ被害に遭う可能性が高い。なかでもいじめによる被害は、うつ病、不安症、物質乱用や自殺行動など、成人以降に渡って長期的な悪影響を及ぼす(Kaess, 2018)。青少年期のメンタルヘルスの問題は、その後の発達に長期的かつ深刻な影響が報告されており、青少年へのトラウマケアが急務である。そこで本研究では、研究1で青少年期に特化した認知処理療法の有効性と安全性の検証を行い、研究2でトラウマ理解を促進する青少年用心理教育プログラムのウェブコンテンツを作成し、PTSD症状に苦しむ青少年の多様なニーズに応えうる治療法の開発を目的としている。 本研究は多機関共同研究となるため、関係機関の分担研究者、共同研究者らとオンラインミーティングにて、定期的に研究1と研究2の遂行に向けて話し合った。2023年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症となり、対面での面接が可能となり、臨床試験は5例の登録まで達成した。2024年度は、臨床試験の目標登録数の達成を目指す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度に研究1に関して、臨床現場での聞き取りを実施したところ、青少年のComplex PTSD患者の場合、幼少期からの虐待等により症状がなかった状態の記憶がないことも多く、自分の症状を低く見積もる可能性があることから、組み入れ基準の幅を広く持たせるため、研究計画書をB基準からE基準のうち2つ以上を満たしていることに修正し、倫理委員会に変更申請をしたため、臨床試験に遅れが生じた。2年目の2023年度は臨床試験に進むことができたが、初年度の遅れが影響し、当初予定していたよりやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
研究1では、目標登録達成を目指して臨床試験を実施し、研究2においては、引き続き、青少年にも分かりやすいマンガの心理教育マテリアルウェブコンテンツを作成する。
|