研究課題/領域番号 |
22K03202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
李 亮 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (00609836)
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研究分担者 |
浅野 晃 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60243987)
浅野 千恵 (村木千恵) 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (00299174)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 3次元画像 / 画像データベース / VR実験システム / 視覚的複雑さ認知 |
研究開始時の研究の概要 |
3次元画像が近年急速に普及しているが,画像認知メカニズムの究明などの基礎研究のためのデータベースや実験システムは,従来の2次元画像を対象とするものが主流であり,3次元画像を対象とするものは開発が大きく遅れている.そこで本研究が目指すのは,視覚認知実験に特化した3次元画像データベースを構築し,VR環境を刺激提示および応答プロトコル作成手法とした,3次元画像認知メカニズムの解明へ向けた実験基盤の確立である.
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研究実績の概要 |
本研究が目指すのは、視覚認知実験に特化した3次元画像データベースを構築、VR環境を刺激提示および応答プロトコル作成手法とし、3次元画像認知メカニズムの解明へ向けた実験基盤の確立である。2023年度では、研究計画の各項目において、以下のような成果を上げた。 (1)3次元画像データベースの構築では、数十の物体の表面形状をフォトグラメトリによって計測し、3次元点群データを生成した。また、昨年度に開発した3次元計測の点群データから、RGB-D画像データの作成支援ツールを用い、計測点群データからRGB-D画像を生成した。 (2)3次元視覚刺激提示用VR実験システムの開発では、仮想空間において、3次元刺激画像提示に特化した実験システムの開発を継続した。視線追跡の精度向上とインターフェースの改良を行った。3次元物体の提示およびその視覚的注目度を捉えるためのヒートマップ生成機能を実装した。研究成果を国際会議で発表した。 (3)視覚的複雑さ認知の実験では、2023年度は、2022年度に引き続き、先験知識が視覚的複雑さの認知に与える影響を解明するための研究を行った。実験に使われた刺激画像を昨年度の4枚から、11枚に拡張し、開発したVR実験システムを利用して新しい実験を行った。実験参加者の関心領域を反映する視線ヒートマップを記録・生成した。実験結果は現在分析中であり、2024年度中に国際雑誌論文発表を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画の各項目に関して、3次元画像データベースの構築およびVR実験システムの開発、そして視覚的複雑さ認知の実験は、おおむね順調に進展している。3次元視覚刺激提示用VR実験システムの開発はほぼ完成し、実際の実験に活用されている。3次元画像データベース構築のための3次計測には時間と労力がかかるため、現時点では実験に使用する刺激に焦点を当て、優先的に計測している。しかし、データ作成手法の確立と作成支援ツールの開発が完了しているため、2024年度の計測はペースアップできると見込まれている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、まず、引き続き3次元計測を行い、3次元画像データベースの構築を進める。また、開発したVR実験システムとデータベースを利用し、奥行き情報など3次元画像の特徴と人間の視覚的複雑さの知覚との関係を解明するための実験を行う。さらに、これまでの研究成果を踏まえて、国際学術論文誌論文を執筆し、成果発表を進める。
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