研究課題/領域番号 |
22K03206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
木村 元洋 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (70612183)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 自動車ドライバー / 注意資源 / リソースマネジメント / ディマンドコントロール / 脳波 / 心電図 / 生体インピーダンス / 眼電図 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、道路交通状況に応じてドライバーが行っているリソースマネジメントとディマンドコントロールの実態を明らかにすることである。この目的を達成するため、本研究ではまず、課題要求が高まると考えられる道路交通状況をドライビングシミュレータ上に再現する。そして、シミュレータで運転中のドライバーから、中枢系の生体信号データ(脳波と眼電図)、および車両速度などの行動データを取得する。取得したデータに基づき、各道路交通状況に応じてドライバーが行っているリソースマネジメントとディマンドコントロールの実態を明らかにする。
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研究実績の概要 |
自動車ドライバーは日常的に、道路交通状況が時々刻々と変化するなかで、円滑な自動車運転を実現している。このような円滑な運転を実現するため、ドライバーは「リソースマネジメント(その状況でやらなければいけない課題に応じて自らの能力発揮レベルを調整)」や「ディマンドコントロール(運転行動を変えることで、課題の難しさを対応できるレベルに低減)」という二つの方略を使い分けていると考えられる。ドライバーが実際に行っているリソースマネジメントやディマンドコントロールの実態を明らかにするため、本研究では、ドライビングシミュレータ(昨年度に作成した、課題の難しさがダイナミックに変化する走行シナリオ)において、運転中のドライバーから、運転行動、主観評価、および各種生理反応(脳波、眼電図、筋電図、呼吸、生体インピーダンスなど)を計測する実験を、約100名の実験参加者を対象に実施した。その結果、脳波・眼電図・生体インピーダンスのデータに基づき、能力発揮レベルを高める、あるいは課題の難度を低下させることで能力発揮レベルを低下させている状態を、定量的に評価できることを明らかにした。また、どの方略を使うかは、主に自身の運転能力の自己評価に応じて変化することも明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の通り、当初の予定通りに実験実施が進んでいるとともに、期待していた実験結果が着実に得られている。今年度(2年目)のマイルストーンは、1年目に確立した走行シナリオにおける実験実施であり、おおむね順調に進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に従い、今年度(2年目)は、昨年度に確立した走行シナリオおよび実験系を用いて、大規模なサンプル(実験参加者)を対象とする実験を着実に遂行した。特に、リソースマネジメントやディマンドコントロールの個人差も含めて、自動車運転時のリソースマネジメントやディマンドコントロールに関する汎用的な理論モデルの構築を目指す。
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