研究課題/領域番号 |
22K03257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
尾崎 学 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80287961)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 全円分拡大 / Dedekindゼータ函数 / Weilの定理 / 岩澤理論 / Galois群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は従来の代数体の円分Z_p-拡大の岩澤理論を,すべての1の冪根で生成される拡大である全円分拡大に拡張して全円分拡大の岩澤理論の構築を目標とする.それによって,ゼータ函数と代数体の算術の関係をより深く理解することが可能になることが期待できる.
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研究実績の概要 |
Z_p-拡大の岩澤理論は代数体と有限体上の1変数代数函数体の類似性をに光を当てたが,全円分拡大の岩澤理論構築へ向けた今年度の研究がさらなる類似性を明らかにした.それは即ち,有限体上の1変数代数函数体に対するWeilの定理の代数体類似を得たことである: kを有限体上の1変数代数函数体,kの係数体を代数閉包に係数拡大した拡大体をKとする。そしてK上の最大不分岐Abel p-拡大のGalois群をXとする(pはkの標数と異なる素数). Weilの定理はkのDedekindゼータ函数とXのGal(K/k)-加群構造が,一方が他方を完全に決定する関係にあることを主張している. 私は代数体kに対する「代数閉包への係数拡大」の類似物は全円分拡大K/kであるとう方針の下で,このWeilの定理の代数体類似を得た.すなわち,代数体kのDedekindゼータ函数は,K上の最大不分岐Abel p-拡大のGalois群XのGal(K/k)-加群構造で完全に決定される.また,技術的な仮定の下でその逆も成立することが示された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究目的の一つである,Weilの定理の代数体類似が証明できたため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度得られた結果では,最大不分岐p-拡大のGalois群XとkのDedekindゼータ函数の明示的な関係性については残念ながら得ることができなかったので,今後はより明示的な関係を追究する.
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